みんな大好き 一口スナック、シンガポールヘリテイジブランド Old Chang Kee の物語

Old Chang Kee と言えばどんな印象でしょうか。シンガポール内にお店が 80店舗近くあり、ショッピングモールの中にも入っているお店が多いので、どんなお店かはご存じの方が多いと思います。現地の方には人気の揚げ物のスナックスタンド。小腹がすいたらこれ!といった手軽に買えるスナック。チェーン店のイメージ、ファーストフードのイメージが強いかもしれませんが、歴史あるシンガポールのヘリテイジブランドです。

 

ブランドカラーの黄色のイメージが強いですね。

 

ヘルシー志向な日本人の方は、お店は知っているけれど、買ったことはない、好んでは食べないという方がもしかしたら多いかもしれません。私自身シンガポール滞在が浅い頃  Old Chang Kee は ”揚げ物”  ”ヘルシーではない” といったイメージが強く、あまり良い印象を持っていませんでした。今思えば、買わないから分からない、食べないから分からなく、知ろうとしなかったのもあり、偏見だったなと思います。

 

今でも特に好んでよく食べるというわけではないのですが、シンガポールの人々の食文化や様々な背景を理解すると、現地の方に愛されるヘリテイジブランド、ローカルフードであることが分かります。

 

8月期間限定 * 特製カレーパフ

 

ナショナルデー月間の今月 8月いっぱい、多民族、多文化を象徴する特製カレーパフを販売中。Old Chang Kee と言えばカレーパフ。チャイニーズ、マレー、インディアン、ユーラシアンとそれぞれの民族を象徴するユニークなカレーパフを販売しています。

 

8月2日~9日  チリクラブ
8月10日~16日 チキンレンダン
8月17日~23日  バターチキン
8月24日~30日 チキンシチュー

日にちで区切られていますが、お店によって在庫があまっていると日にちが変わっても他のシリーズを売っていることがあります。

 

チキンレンダン、 チリクラブ、右 レギュラーメニューのカレーパフ

チキンレンダンが美味しかった!

 

1956年創業 独立前からの歴史があるヘリテイジブランド

 

1956年創業とシンガポール独立前からの歴史がある Old Chang Kee、リトルインディアの Mackenzie Road で小さなカレーパフスタンドとして始まりました。ドビーゴートの裏手、リトルインディアのインド街地区とは逆側の閑静な住宅街、小高い丘 Mount Emily のふもとですが、この辺り日本人の方も割とお住まいの地区だと思います。

 

Mackenzie Road と Niven Road の角 Old Chang Kee が創業したスタンド式の小さなお店があった場所、その同じ場所に Old Chang Kee のカフェがあります。このカフェは、ずっとあったのではなく、オープンは 2018年と最近のことですが、Old Chang Kee が創業当時と同じ場所にコーヒーハウスを出すといって、オープン当時話題になりました。

 

ヘリテイジブランドを想わせるレトロな雰囲気の店内

スナックスタンドもあります。これは店内から撮影していますが、持ち帰り向けに外の道路沿いから買えます。

外の柱に歴史を伝える写真パネルがあります。

 

Old Chang Kee Coffee House @ REX
19/21/23 Mackenzie Road, Singapore 228678

 

Rex シネマ 映画館で賑わった通り

 

Old Chang Kee のカフェがある Mackenzie Road には、かつて Rex Cinema という映画館があり、まだテレビがない時代から、各家庭にテレビがない 1970年代頃、全盛期になりました。その映画館に来るお客さんが近くにあるカレーパフを買うことで Old Chang Kee のカレーパフが有名になったのです。また周辺にはたくさんのコーヒーショップやストリートホーカーが立ち並んでいたそうです。

 

Rex Cinema は最近まで建物が残っていましたが 2018年に閉鎖。50代、60代、それよりもご年配のシンガポールの方は Rex 映画館に想い出のある方も多く惜しまれつつ閉鎖しましたが、2018年に映画館が閉鎖となり歴史がひとつ幕を閉じたことで、その同じ年に Old Chang Kee 発祥の地にお店をオープンさせたのも、もしかしたら背景に何か物語があるのかもしれません。(そのことについて関連があるのかどうかは分かりません)

 

ヘリテイジブランドをサスティナブルブランドに

 

揚げ物がメインの Old Chang Kee ですが、食べてみると思っている以上にヘビーではないことを感じます。飲食店で使う調理油の多くにはパームオイルが使われていますが、このパームオイルを生産するために、インドネシアで焼き畑をして結果的にヘイズが起きて、回りまわってシンガポールやマレーシアの住民にとって被害になるという現象が起きています。

 

シンガポールでは自然保護、環境保護、長期的なサスティナブルの観点からもヘイズに影響しない植物油を使う運動が少しずつ進んでいて Old Chang Kee では Haze-Free Palm Oilを使っています。また商品を買った時のプラスチックバッグは 土の中で分解可能な Bio degradable plastic bag を使っています。ヘリテイジブランドとしての歴史を繋ぎつつも、企業として現代のニーズに合わせて変化していく取り組みも素晴らしいと思います。

 

ハラルフードでもあり、現地の方に広く愛される Old Chang Kee 今まで買ったことがなかった方も今度通りかかった時はぜひ試してみてください。

 

去年12月に Silk Air でペナンへ旅行した時、機内食ではこんな軽食が出てきてとても嬉しかったのも思い出しました。

 

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イラスト提供 Instagram @singapolah

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