リーダーシップトレーニングへの道 ~ 7週間の準備期間、本気になるってどういうことか

シンガポール軍ボランティア部隊リーダーシップトレーニングについて振り返りの記録をもう少し綴ります。

 

このコースに参加するかどうか迷い、やれるのかどうか不安でしたが、やると決めました。
リーダーシップトレーニングへの道 ~ 突然やってきた選択への葛藤と決断と

 

やると決めてからは、驚くほどに不安な気持ちから解放されました。

 

もう決めたから後はやるしかない。あれこれ考えて心配するぐらいなら、その時間を少しでもトレーニングする時間に使ったほうがよいと前向きになりました。

   

リーダーシップトレーニングまで準備期間は 7週間。

 

体力面の準備

 

どんなトレーニングをするのか内容を知っていたら真の意味でトレーニングにならないので、詳細は教えてもらえません。精神的にも体力的にも厳しいトレーニングだと伝えられるのと、1つだけ具体的に準備してくるように言われたことが 12-15kg ぐらいの荷物を背負って最低でも 10km 歩ける体力づくりをしてくるように。

 

実際のトレーニングは軍の制服着用、コンバットブーツを履いて行うので、それを想定して自主トレの時は、登山やトレッキング向けの長袖シャツ、長ズボンを着用。ブーツは軍支給のものを履いて、登山用バックパックに重りを入れて歩きました。

 

学生の時は中長距離アスリートとして真剣に競技に取り組み、さまざまな種類のハードな練習経験はありますが、それとは全く違うタイプの練習で、このような練習は初めてのことでした。中長距離走にも強い忍耐力は必要ですが、忍耐とか苦しみの分野が違うのです。

 

長距離走の場合はより速く走るため、肺活量を向上させ鍛えるためのトレーニングですが、負荷をかけて歩くトレーニングは、重さに耐える、痛みに耐える、暑さに耐える、といったもの。ブーツを履いての負荷ウォーク、靴擦れができるのはごく一般的です。皮がめくれたからもう歩けない、は歩けない理由にはなりません。傷があったとしても痛みを軽減する工夫 pain management は戦いに行く人ならできて当然なのです。

  

戦いはいつ起こるなんて分かりませんから天気も選べません。自主トレはできるだけ早朝、夜の涼しい時間を選びましたが、熱順応も必要だと聞いていました。暑い日の昼間に歩く練習は、エネルギーダウンのペースが早くてすごくきつかったです。自主トレ中は幸い、雨に降られることがほとんどなかったのですが、必ずポンチョを入れていました。

 

隊員仲間との自主トレの様子、マクリッチ貯水池にて (私はいちばん右、ピンクの長袖です)

        

10kg 以上背負って 10km 歩くと 2時間半ぐらいは必要。マクリッチ、ブキティマなどトレイル道や高低がある道を歩くのが理想的でしたが、往復の移動時間を入れると時間が足りず、移動の余裕がない日の方が多かったです。平日の朝は準備をして娘を学校に送り、その足で学校の近くからウォークを開始。PCN や一般道を歩いていちばん遠くはセンカンからナショナルスタジアム、リトルインディア、パシリスパークを通ってチャンギビレッジまで歩きました。

 

足が痛くなるよりも、重量のあるバックパックが肩に食い込むように痛くなったり、重みで肩から腕にかけてしびれるように痛くなったり、腰にもきますね。負荷をかけた後、かなり疲れが残るのでストレッチをしたり、良質な動物性たんぱく質を意識して食べ、バランスよい食事と睡眠を心がけました。負荷ウォークをしない日は、普通のランニングシューズを履いてゆっくりジョギングするのが息抜きでした。

 

コロナの 2年で運動もほとんどしなくなり、間食も増えたり、不健康な生活スタイルになり増えた体重は 3kg。

 

3kg ぐらい落とそうと思えばすぐに元に戻りそうなものの、これが難しい。2年の間何度もトライしましたが一度もうまくいかず全て失敗。このままではいけないとずっと思っていたところに受け取ったのがリーダーシップトレーニングへの道を与えられました。

 

自主トレを始めて最初の 2週間、こんなにきついのにぜんぜん体重が落ちないと思った時もありましたが、結局 2年かかっても落とせなかった、たかが 3kg されど 3kg は 7週間で落とすことができました。

           

■ 具体的なトレーニングの記録は以下


月間歩行距離
12月 : 95.7km (8割負荷ウォーク / 2割ジョギング) 12月後半の16日間で
1月 : 121.2km (8割負荷ウォーク / 2割ジョギング)

1月はトータル 250km できれば 300km 達成できたらと考えていましたが、1月上旬自主トレ中に捻挫。12日間は完全休養で足を休めたので、思うように距離が伸びなかった割にはまずまず…。    

     

メンタル面の準備

        

体力面で不安があったので、メンタル面でも不安がありました。トレーニングについていけるのか、私だけ遅れをとるのではないか… あれこれ考えたりもしましたが、1つ1つ 自主トレをこなすことで「できる」と自信回復につなげました。

     

そして「心から決める」ことが未知への怖れを打ち消してくれました。遅れをとるとか周囲との比較ではなく、自分との約束、私と私とのチャレンジ。

       

「本気になる」ってこういうことだ、と身体で思い出したのは久しぶりのことでした。

 

何かに本気になって取り組み、諦めず地道に継続すること。言うのは簡単で実際にそうするのは簡単なことではないけれど、ただただシンプルにやり続けることが 1つ また1つと高みへと通じる道であり、何かにチャレンジしようと思ったら、たいていのことは成し遂げられるのだと思います。

 

どちらかと言うと、人生の中で熱意を注ぐことのできる「何か」に出逢えるかどうか、それを見つけられるかどうかのほうが難しいような気がしています。

 

心と身体は深く関わりあっています。体力を高めることで意識 (メンタル面の向上) も自然と変化する、意識を変えることで体力の向上にもつながる。人が持っている可能性、エネルギーってすごいなと改めて感じました。

 

その他の準備

    

先に書いたことと関連しますが、自主トレ、特に負荷ウォークにかかる時間が長時間だったので、トレーニングに行くと決めてからはお友達と会ったり、お食事、お出かけはほぼお断りしました。と言うか時間的に余裕がなかったです。トレーニングに関する自宅オンラインラーニングの資料もたっぷりあり、家にいる時は休憩を兼ねて資料を見てメモをとったり。準備する持ち物が多いので 1つ1つチェックして足りない物は軍の購買へ買いに行ったりしました。

       

あとは Youtube かなり見ました。あれこれサーチして、コンバットブーツを足にフィットさせる方法、登山で荷物を軽く感じるパッキング方法だとか。シンガポール軍がオフィシャルで作成しているトレーニングについて紹介する Youtube だとか…。

   

な~んか大変! と感じられる方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、大変と思うよりもこのプロセスを楽しんでいました。

         

訓練の内容について細かくシェアできない部分が多いのですが、お伝えできる範囲で、自分自身の記録を兼ねて振り返り、もう少しシェアしていきます。

 

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