シンガポール陥落80周年 ~ 日々の平和、安全が当たり前ではないこと

1942年2月15日 シンガポール陥落から本日 80周年。

 

80年前の今日 1942年2月15日 から 1945年9月12日に渡る 3年7か月、シンガポールは日本により占領され、当地の数多くの人が日本軍によって苦しめられました。

 

こんなに苦しい思いはもう二度としたくない。シンガポールの地に住む次世代、未来の世代の人たちが二度とそんな思いをしないように。過去の戦争の傷みから学び、過ちを二度と繰り返さない、そしてどんな未来を作っていくかを考える日が毎年 2月15日 Total Defence Day 国防の日です。

 

「トータルディフェンス」とはその言葉の通りで、全ての人、一人一人が日々の平和と安全を享受するためにできる役割があり、自分には何ができるのかを考える日。

 

今朝は朝早くからマリーナベイのフローティングプラットフォームで、トータルディフェンスデイを兼ねたセレモニーがあり、私はオンライン中継で見ていました。

 

Weapon Presentation Ceremony 武器授与式

 

今朝フローティングプラットフォームで行われていたのは Weapon Presentation Ceremony 武器授与式。兵役男性は 2年間の兵役が始まると、最初の基礎訓練中に必ずこのセレモニーがあり、全員がライフル銃を受け取ります。さまざまな種類の銃がありますが、このシンガポール製ライフル SAR21 は軍隊に入ったら誰もが取り扱い方法を学ぶ最も標準となる武器。射撃方法だけでなく、銃のメカニズム、解体と組み立て、クリーニング、メンテナンスの方法まで全ての取り扱い方法を学びます。

 

「銃を持つ」とは何を意味するのか。戦いになった時は敵を攻撃するものではありますが、傷めつけるのではなく、私たちが守るべきものを守るための道具であることを訓練を通して学びます。どんなに憎き敵であっても、撃てばよい、殺せばよいというものではないのです。

 

画像は、今朝のライブ中継から武器授与式の様子をスクリーンショットしたもの

 

24km Route March 長距離行軍

 

兵役基礎訓練のフィナーレはルートマーチ。軍事訓練テコン島に近いチャンギビーチからマリーナベイまでの 24kmを一晩かけて歩きます。コロナ禍の 2年でマリーナベイに向かう行軍は中止し、訓練島内の周回コースに切替えたり、場所を変えて行ったりしていますが、なぜチャンギからマリーナに向けて歩くのでしょうか?

 

シンガポール陥落、連合軍が降伏し、当地の兵士、連合軍兵士は戦争捕虜となりました。そして多くの民間人も含め、パダン (シティホール) から捕虜を収容するチャンギ刑務所までの道のりを歩かされました。長距離を歩く途中で息絶えてしまった人もたくさんいます。

 

だからその逆ルートを歩きます。もう二度と起きないように。

 

毎日ある平和と安全は当たり前ではない

    

このような日々国防に関わる人々の汗と努力の結晶によって、私たちは日々の平和、安全を享受しています。

 

私が先週参加した軍のトレーニングは奇しくも 80年前のシンガポールの戦いとほぼ同じ時期でした。実際の戦争体験には到底及ばずとも、雨が降り続くシンガポールのジャングルの中に身を置くと、先人の人たちはこうして苦しい思いをしたり、戦ってきたのかと追体験するようにも感じたり、突然、時(とき) が変わって、過去の景色や人が見えるような気がしたり。

 

そんな中で日々ある平和と安全が当たり前でないことを改めて認識しました。

 

2月15日 トータルディフェンスデイ 平和な日々を過ごすためすべての人にできる役割があり、できることがあります。   

  

『平和をつくるために何ができますか?』
『平和をつくるためにどんなことをやってみたいですか?』

   

よかったらこの問いについて少し考えてみてください。

   

もしもその答えを文字にしてみたいとか、感じたことなど何かあれば、こちらよりお気軽にご連絡ください。

   

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2022年2月26日  zoom 開催
シンガポール時間 : 10時~11時半
日 本 時 間 : 11時~12時半

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