ホーカーとコーヒーショップの違い。とても似ているので在星が浅い頃は分かりにくく、HDB の下にあるようなエアコンがなく、ホーカーと同じ形式で食べ物を売っている所もホーカーだと思ってしまうのですが、現地の方は「ホーカー」と「コーヒーショップ」を区別しています。
ホーカーとコーヒーショップ、何が違うのでしょう?
政府の管理下で運営されているのがホーカー、NEA (環境庁) の管轄です。
現在シンガポール内に 114ヶ所あり、このリストに載っているものがホーカー。それ以外はホーカーではなく、主にコーヒーショップと呼ばれています。
* 環境庁のマーケット & ホーカー一覧
ホーカーの店舗は賃貸で、環境庁を通して借ります。ホーカー全体のマネジメントは環境庁が行っていますが、店舗経営は個人経営でそのほとんどが個人事業主。シンガポール人または PR (永住権保持者) のみ賃貸、運営することができます。
賃貸の方法は入札方式なので決まった価格はありません。マーケット (お肉屋さん、八百屋さんなど) はお値段低めで $100 以下から借りることができる店舗もあります。ホーカーの賃貸価格はピンからキリまで幅があり、マーケットよりもずいぶん高くなります。安い所では $300~500ぐらいから。立地が良く、人の往来も多い人気のある場所では $3000 ぐらい。高額になると $5000以上、$5000 でも充分高いのですが、もっと高値がついてニュースになることもあります。ホーカーは環境庁との契約になり、サブレット禁止なのでトラブルが少ないのも特徴。
ホーカー以外で、HDB の階下にあるような食堂、倉庫が集まっているようなインダストリアルエリアにある食堂のことを「コーヒーショップ」 と呼びます。コーヒーショップと言うと、飲み物、軽食だけを売っているローカル版カフェのことを想像すると思いますが、飲物屋さんだけを特定して、コーヒーショップと言うのではなく、場所そのものを「コーヒーショップ」 と呼びます。例えばチキンライス屋さんのことも、場所のことを言っている場合は、総称してコーヒーショップと呼び、コーヒーショップに入っている チキンライス屋さんと言えば、より正確な言い方になります。
ホーカーが公設なのに対して、コーヒーショップは私設。オーナーは法人だったり、個人名義で飲食スペース (不動産) を持っているオーナーが店舗を貸しています。コーヒーショップの仕組みはだいたい 2、3層になっています。
店舗スペース全体を所有しているオーナーがいて、オーナーから全てのスペースをメインテナントに賃貸します。このメインテナントは通常、飲物屋さん。そして飲物屋さんは、さらにサブテナントに店舗を貸します。サブテナントの各店舗、チキンライス屋だったり、麺屋だったり。そこからさらに午前の部、夜の部のようにしてまた貸ししている所もあったり。(午前は違うオーナー、夕方から夜にかけて違う食べ物屋さん、と同じ場所をシェアする場合など)
全体の店舗スペース保有者で、オーナー自身が飲み物屋さんであることが多いため、コーヒーショップと呼びます。
コーヒーショップはチェーン店、フランチャイズ化して大規模に経営しているところもあり、株式上場を目指している会社もあります。シンガポールにある コーヒーショップは 1200ヶ所ぐらいと言われています。
ホーカーに全部行った話しをすると、コーヒーショップと誤解される方が多いんです。コーヒーショップ 1200ヶ所全部に行くのはちょっと無理そうなのと、ここまで数多いと行ってみようという気にもならないですね (笑)
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イラスト提供 Instagram @singapolah