シンガポールの結婚式は日本では馴染みのない文化、習慣があります。以前アメブロに書いたのが 3年前だったので、記事の移行を兼ねて、リライトしながら再度まとめました。
結婚が決まると、入籍する日と披露宴の日を決めます。入籍のことをシンガポールでは ROM と言います。ロムではなく そのまま “アール オー エム” Registration of Marriages です。
日本では入籍は当人2人で役所に行って婚姻届けを出しますね。証人が2人必要ですが、証人は一緒に役所へ行く必要はありません。シンガポールでは 当人2人と、証人2人(通常は両家の親、家族)の他に、政府規定の公証人に結婚を証明してもらう必要があります。
Solemnizer と呼ばれる公証人を事前に予約して、婚姻届けを出す日を予約します。手続きはすべてオンラインでできます。新婦の誕生日とか、2人の何か記念日、バレンタインデー、クリスマス、1月1日などは人気の日付けの他、特に2000年代に入ってからは、ゾロ目になる年月日は大人気。予約は早くから埋まります。
例えば 2002年2月2日、2008年8月8日、2010年10月10日、2011年11月11日、2020年2月2日、2020年2月22日… といった具合です。華人の場合 偶数が吉兆数字なのと、その中でも 2 と 8 は特に吉兆数字なので、2が並ぶ日付け、8が並ぶ日付けは大人気。覚えやすいですしね。私の友人で 2008年ではなかったですが、8月8日に結婚した友人夫妻がいます。
私たちが結婚したのは 2007年7月だったのですが、日にちを決める時に、私は 2007年7月7日にしようよ! と夫に提案しました。当時 2 や 8 がラッキーナンバーなんてことは何も知らなかった私。日本ではラッキーセブンと言ったりしますが、当地で 7 がラッキーセブンという考え方はほとんどありません。奇数でもあり、夫は 7 は嫌だ、また中国語の 「去(去る)」に発音が近いことを想像するから嫌だと却下されました。
結局 2007年7月20日で落ち着いたのですが、英文形式にすると 20/07/2007 で 数字が 2007 – 2007 とゾロ目のようになることから 7月20日になりました。同じことが続く、ペア(偶数)になるというのは、中国語で『好事成双』縁起の良い事はペアでやってくる good things come in pairs という価値観、思想があり、華人文化では縁起を担ぐ重要な要素なのです。
余談ですが、2008年の北京オリンピックでは開会式が 2008年8月8日、夜8時8分8秒から行われた歴史があります。中華系の方にとって縁起を担ぐとはそれぐらい重要なことなのですね。
入籍すると、新居となる HDBを買えるようになるので、まず入籍をします。入籍してから披露宴まで数年間 期間を空けるカップルがいたり、入籍、披露宴共にほぼ同時期、または入籍と披露宴を同時にするなど、パターンは様々。個々の事情によります。入籍は書類上、法律上、夫婦になることで、披露宴は公式にお披露目をして初めて結婚を認めてもらう、書類上夫婦にはなっても、披露宴をするまでは結婚したことにはならないといった考えを持っている方が多いです。
入籍式は両家の家族とごく親しい友達を呼んで、披露宴よりはずいぶんこじんまりとした規模でお祝いをします。ROM – 婚姻局はフォートカンニングの丘のふもとに事務所があり、そこで手続きをして入籍式をするスペースもありますし、レストランやシャレ―などの会場をつかってするカップルも多いです。
私たちの場合は、日本から何度も私の両親を呼ぶのは大変なので、入籍も披露宴も同じ日にしました。Beach Road にある PARKROYAL HOTEL で入籍式と披露宴を同じ日にして、入籍式はパビリオン(イベントができる屋上のような場所)で行いました。
こちらを向いている方が公証人の方。座って結婚証明書にサインをしているところです。
今年、コロナ禍では政府により、オンライン入籍式も導入され、オンライン上で公証人に立ち会ってもらい、入籍ができる形も整い、すでに実施されています。
披露宴当日にも当地ならではの個性的な文化があるので、別にまとめていきます。
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イラスト提供 Instagram @singapolah