平和への祈り ~ 多民族国家シンガポールの理想的なあり方

前回、イスラエルとシンガポールの外交関係などについて書いてから 1週間が経った。なんの関係もないただの人が頭の中であれこれ考えたり、どうしたら戦争が終わるのかと考えても、答えなどないし、戦争が終わることもないし、意味のないことだと分かっている。私も含めて私たちができることは、いつも通り暮らすことなんだと思う。

 

でも、私の中では、遠い知らない国で起きている他人事とは思えず。いつも通りに過ごしつつも、頭の後ろ側の方で、何かまとまらない考えや想いが常にごちゃごちゃしていて、今でもうまくまとまっていない。でも外で起きていることは何も変わらなくても、このことについて考えたり、想いを寄せたりすることで、私たち 1人 1人の内面で、平和 (平和という言葉が重すぎるなら、人と仲良くすることと置き換えてもよいかもしれない。) の種をまく気持ちを少しでも育てることができるのなら、無意味で無力に思えるようなことも、実は意味のあることだと確信している。

 

前回書いた通り、シンガポールはどちらの側につくということもなく、イスラエル人もパレスチナ人も平和で安全に暮らすことを望んでおり、これまでも、これからも、二国家間解決を望む姿勢を変えていません。10月7日の紛争以降、リー首相、ターマン大統領、バラクリシュナン外務大臣もそのことについて国の代表として表明しています。

 

それ以外に、シンガポールが理想的なあり方を見せてくれていることについて 2点 記したいと思います。

 

シンガポールのイスラム教指導者からシンガポールのユダヤ教指導者に宛てた異なる宗教が共存できることを強調する手紙

 

■ Straits Times 記事
S’pore Mufti and Chief Rabbi exchange letters, reiterate importance of unity as Israel-Hamas war rages on

 

イスラエルとハマスの戦いが激しくなる中で、2023年10月13日 シンガポールのイスラム教指導者が、シンガポールのユダヤ教指導者に手紙を送りました。 書面の中で、ユダヤ教徒とイスラム教徒は異なる宗教でも平和的に共存することができ、分裂する相違点に目を向けるのではなく、共通点に目を向けて共に努力することができる。それがシンガポールに存在することを理想的なあり方として、可能であることを伝えたい。といった内容。     

 

これに対して、ユダヤ教最高指導者からのお返事は、心温まる手紙を読んで勇気づけられました。シンガポールのユダヤ教徒とイスラム教徒のコミュニティーがこれまで育んできた絆をさらに強めることが最も重要です。そして “May the darkness we are currently experiencing pave the way to light and peace for Jews and Muslims, Israelis and Palestinians. May it happen swiftly and decisively in our days.”  今ある暗闇から、ユダヤ教徒とイスラム教徒、イスラエル人とパレスチナ人にとって光と平和への道が開かれますように。それが一刻も早く訪れますように。と書かれています。

* 原文はもっと長いですが、私が個人的に印象に残った一部分で、大切だなと感じた部分だけをシェアしました。下記がオリジナルの内容です。
 

 

異なる宗教の指導者による、イスラエル・ハマス紛争への祈りを捧げる平和の集い

 

2023年10月22日 日曜日、シンガポール宗教間組織は、イスラエル・ハマス紛争の終結と平和への祈りを捧げるために集まり、ターマン大統領がこの集いに出席しました。

 

シンガポールには IRO : Inter-Religious Organisation 直訳では宗教間組織ですが、分かりやすく言うと、異なる宗教が協調して仲良くするための組織。シンガポール独立以前から 70年以上歴史のある組織で、異なる宗教の共存と調和を目的としています。なじみのあるシーンでは、F1 開幕に当たって各宗教の指導者が集まって、平和で安全にイベントが行われることを祈ったり、MRT 新線の開通式に平和と安全を願ったり、啓蒙活動などさまざまな活動などを行っています。

    

IRO によるイスラエル・ハマス紛争への平和の集いの様子は、ターマン大統領 facebook ページに書かれています。

 

*

 

シンガポールの大原則である、民族、言語、宗教の違う人たちがお互いを尊重し合って仲良く暮らすこと。このことがどんなに簡単に壊れやすく、そしてどんなに美しくて貴重なことであるか、私自身シンガポールで暮らしていなかったら分からなかったことです。理想的なあり方であることを追求し続け、それを実践し続けている。そこに導いてくれるリーダーが存在することに感謝の気持ちが溢れます。 

                      

どうか人それぞれの平和の想いが届きますように。   

 

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