広東粥 ~ 日本人にいちばん親しみやすいお粥

シンガポールでよく食べられるお粥は大きく分けて 2種類。潮州粥と広東粥。台湾粥のお店もありますが、潮州粥と広東粥の庶民的人気度からするとシンガポールでは台湾粥はマイナーです。

 

潮州粥については先日ご紹介しました。お粥とおかずが別々な潮州粥と対照的で、お粥と具が一緒に入っているのが広東粥。日本人にも親しみやすく、お粥のイメージと言えば広東粥でしょう。

 

広東粥の特徴は、お米の形がなくなるぐらいにとろみが出るまで何時間も煮込みます。煮込むときに、貝柱や鶏のだし汁を使って味を出したり、シンガポールの広東粥屋さんではお米と水だけで煮込んでいると思われるお店も多く、レシピはお店によって様々。お粥に色がついているか、真っ白なままかで分かります。

 

こちらはホーカーの広東粥

 

ポピュラーな具は、ピーナッツ、ピータン、鶏肉、ひき肉などお肉系、魚系、そして卵も定番。朝食ならシンプルに卵だけ、夜に食べるならお肉、魚が入ったものなど。いつ食べるかによっても楽しみ方が変わります。

 

広東粥の名店は数多く、ホーカーの中の広東粥屋さんでも好きなお店はいくつかあるのですが、我が家のお気に入りは家のご近所。新興記 Sing Sin Heng Kee Porridge は Hougang と Yishun に 2店舗あり、日本人の方にはアクセスしにくい場所で、わざわざ行くほどおすすめはしませんがいつも賑わっています。お昼と夜のピーク時は 15~20分待ちなら早いほう。残念ながらサーキットブレイカー以降、現在も 2店舗ともに店内での飲食を完全にストップ。全て持ち帰りとデリバリのみにシフトして営業中。

 

以前、フェーズ2に入ってしばらく経った頃、イートインは再開しないの? とお店の方に聞いてみたところ、Safe Distance やお店が密になることを考えると、少人数しかお客さんを入れることができないからしばらくはやらないとのこと。常連のお客さんは、また店内で食べられる日が来るのを待ち望んでいるでしょうけれど、持ち帰りのお客さんだけでも相当忙しそうな様子。待っていると デリバリ用の端末が何度もピコーンと鳴っていて、お店の方々も常に忙しそうに働いています。

 

コロナで飲食店は明暗がはっきりした所が多いでしょう。デリバリに適している食べ物とそうでないもの、崩れやすいとか、時間の経過によって味や素材が変わりやすいか、運びやすいか… こちらのお粥屋さんはコロナで新たな可能性を見つけたのかなぁと感じるお店です。

 

こちらは入口に出ている Yishun店のメニュー、Hougang店もほぼ同じ。お粥だけでもこんなにたくさんのバリエーションがあります。頼むのはいつもほぼ同じなのですが^^

 

新興記 Sing Sin Heng Kee のお粥。具が中に入っている (埋もれている!) のでぱっと見てどんなお粥か分かりにくい物が多いですが、しっかり味がついていて美味しいです。

 

広東粥はトッピングに油條を加えたり、ごま油、しょうゆ、こしょうなどもお好みでかけてみると味に深みが増します。お粥に食欲をそそられるイメージではない方のほうが多いかもしれませんが、広東粥も潮州粥も中華系のお粥文化は興味深いものです。お粥のなめらか度、食感にも人ぞれぞれ好みがありますので、少しずつ試してみてお気に入りのお粥屋さんを見つけるのも楽しいものです。

 

Sin Heng Kee Porridge

685 Hougang Street 61 #01-150, Singapore 530695

 

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イラスト提供 Instagram @singapolah

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