私がローカルフードに興味を持つようになった理由

これまでにもローカルフードやホーカーフードについてたくさん書いてきましたが、更にお伝えしていく前に、なぜ私がローカルフードに興味を持つようになったのかを書いておこうと思います。

 

なぜなら最初からローカルフードに強い興味を持っていたわけではありません。シンガポールに来たばかりの頃は、多くの日本人の方が思うように、和食食べたいなぁ、日本食が恋しい~…と思っていました。その頃はローカルフードの美味しさ、その魅力が分からなかったのもあります。 それが時間を重ねるごとに、和食がなくても生きていける! ちょっと大袈裟な言い方ですが事実でもあり。それぐらいになるほど大きく変わった理由は。

 

決定的なのは、シンガポール人の夫と結婚したこと

 

夫と私、お互いの食べたいものが違い過ぎること。育ってきた環境、食生活、食文化があまりにも違うこと。そもそも食に限らず、育った環境、背景、考え方、あらゆることが違い過ぎて、いろいろ触れると広範囲になるので、まずは食事に関する違いに絞りますが。それでも不思議と食べるもの、食べたいものでけんかするとか、食べ物が理由でうまくいかないと思ったことはありません。

 

夫の家族は夫も含め、こてこて華人タイプ。保守的で良い面では古くからの習慣、文化を大切にします。反面、冒険はしない、大きな変化を求めない傾向が強いです。食文化で言うとシニア世代の華人シンガポール人の方では、中華系の食べ物しかほぼ食べないという方まだまだ多くいらっしゃいます。中国から移住してきた当時の中国の食文化が今でもそのままあるみたいな感じ。

 

夫の家族は、夫から見て祖父母世代が移住一世。両親は二世。夫のお父さんは中国生まれで幼少の時にシンガポールへ移住してきました。お母さんは生まれはシンガポール (当時はシンガポールになる前の植民地時代)。お母さんには、祖父母世代の食生活、食文化がそのまま引き継がれていて、家庭で潮州料理を作って食べます。潮州人は家で料理をすることでもよく知られています。ですので夫世代もその影響を大きく受けています。

 

ただ世代が 1つ違うと大きく変わる面もあり、夫世代は洋食を食べたり、シンガポール特有のマレー料理、インド料理も好きでよく食べますが、基本はやっぱり中華な食べ物。マレー料理、インド料理は好んで食べますが、洋食は好んで食べず、洋食を食べる割合は圧倒的に少ないです。洋食は我が家では作りますが、お母さんは作りません。

 

物心がつくまで スパゲティを知らなかったという夫。お母さんが作らないし、食べないからそれもそのはず。先日サイゼリヤに行った時のこと。娘はスパゲティを頼みました。食事が出てきて、娘にヌードル来たよ~、と言う夫。お願いだからパスタかスパゲティって言って、と私。 夫 だってこれヌードルでしょ。

 

フォカッチャだってプラタと同じじゃないか! チーズフォカッチャはチーズプラタだよ。じゃぁマッシュルームスープは何て呼ぼうか… ハーバルスープ? 半分ジョークも入っていますが、うちはいつもこんな具合。

 

いつもこんな具合なので、我が家ではローカルフード以外では盛り上がりに欠けます。家で料理をする時も、日本の家庭の食卓に並ぶもの、漬物、お豆腐 (冷奴)、煮物… ちょっとあると便利なおかず、酢の物、和え物、例えばひじきとか本当に日本ぽいもの、まったく食べません。我が家では中華でもない和食でもない炒め物や、和洋食系 (カレーライス、唐揚げ、ポークカツ、チキンカツなどは OK)、幸いなことに汁物はお味噌汁でいけるので、和食をつくらないのに味噌の消費だけは早いです。

 

結婚したばかりの頃は、週末にお洒落なカフェやレストランに行こうと誘っても、行くには行くけれど、夫は楽しそうではないし盛り上がらない。そして、これ夫と私のことだけでなく、夫の家族ともそうなので、大家族の中で過ごすうちに、私は自然とローカルフードの魅力を探すようになりました。自分が欲するものよりも、ローカル寄りにシフトした方が毎日の暮らしがずっと楽になったし、楽しくおもしろくなったから。結果的にそっちへ行ってみたら、私の求める世界、私が行きたかった世界がそこにあったようにも感じています。

 

和食への渇望?

 

以前は和食を食べたいという欲求もありました。食べたくないと言ったらウソになりますが、今はほとんど食べたいと思わなくなりました。なぜなら、私たち家族で日本へ一時帰国しても、夫も娘もお寿司やお刺身は食べないし、生物は食べません。そのうち私もそれが当たり前になり、食べたいという欲求さえなくなってしまいました。

 

実家に帰って、私の母が料理をしてくれると、夫があまりにも食べない(食べられない) ものが多すぎるのと、味付けの好みが違うので、当初は母もとても驚いていましたが、無理にすすめても食べない物は食べないで変わらないので、母は夫が好きな食べ物をすぐに覚えてくれました。

 

この数年、私が日本へ一時帰国して食べたいものは、今日本でもブームになっている南インド料理だったり、日本にあるシンガポール料理屋さんはどんなものなのだろう? と、チキンライス、バクテーを食べに行ったり。そして日本にいる時はシンガポールのローカルフードが恋しくなるようになりました。

 

もちろん日本は野菜や魚など、現地でとれた食材そのものが新鮮で美味しく、シンガポールでは食べられない質の高い物、食材が豊富で安く食べられることには感動します。食材の多くを輸入に頼っているシンガポールとは全く違う、豊かな食の環境があることは素晴らしいことです。

 

食を通した異文化理解

 

食事は日常生活になくてはならないだけあって、現地の食、食生活を深く知ることは、文化や人を知ることに繋がっていて「食」を通して現地の方の考え方や価値観を理解したり、現地の人を理解することに繋がっています。

 

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夫が日本で一番好きな食べ物はラーメン! え、それ日本の食べ物なのかな? 笑 シンガポールの麺文化に近いものがあり、日本のラーメンが好きなシンガポールの方はとても多いですね。

 

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イラスト提供 Instagram @singapolah

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