PSLE シンガポール小学校卒業試験は人生のすべてを決めるものではない

今日からシンガポールの小学校 6年生が受ける PSLE が始まりました。PSLE は小学校卒業試験であり、小学生で初めて通る人生の通過点の 1つ。シンガポールの学校は勉強がたいへん、宿題がたくさんある、学校や教育に関する数々の話しは耳にしたことがある方が多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか?

 

我が家の娘 6年生、1人娘で、夫にとっても私にとっても初めての PSLE ですが、PSLE について多角的な面から感じることについて。

 

PSLE とは

 

PSLE (Primary School Leaving Examination) 直訳でまさに、小学校卒業試験ですが、国家統一試験、全国一斉試験といったもの。この試験結果でどの中学校に行けるのかが決まります。

 

2020年の PSLE 結果

受験者 39,995人のうち
66.3% 中学校4年制コース<エクスプレス>
21.2% 中学校5年生コース<ノーマルアカデミック>
11.0% 中学校5年技術コース<ノーマルテクニカル>
1.6% 不合格


* 毎年の PSLE 結果は MOE(教育省)ウェブサイトで発表されます。

 

PSLE の試験結果によって中学校4年コース、5年コース、5年技術特化コースに進むか、そしてどの中学校に進学するかが決まります。成績の良い生徒はより勉強に特化してより良い高等教育と大学進学を見据え、そうでない生徒は技術を身に着ける道に進みます。

 

成績が良いかそうでないかを点数で振り分ける側面はありますが、その後どう進むかは人それぞれで、成績によって別コースへ編入もできるなど、スタート地点が違うだけで、中学校含めその後の高校、大学とゴールはいくらでも変えられます。一昔前は PSLE の結果で人生が決まると言われたり、学力重視に傾いている時期もありましたが、極端な表現に過ぎないと感じます。

 

コロナ禍での PSLE

   

今週から学校がオンライン授業に切り替わったのは、当初 6年生の PSLE が安全無事に行われるためでした。学校内で感染が広がって PSLE 受験に影響が出ないよう、試験が終わるまでの期間、ローカル小学校 1~5年生のみオンライン授業のはずでしたが、直近の感染者急増により、結果的にローカル校、日本人学校含むインター校も小学校は全て、中学校も一部オンライン授業に切り替わりました。

           

昨年コロナ1年目の6年生も大変だったと思いますが、今年も大変。でも今年が特別に大変とは感じていません。6年生も大変だけれど、コロナ禍でオンライン授業は低学年のお子さんの方が大変だと思います。中学生、高校生、大学生は 3、4年の学校生活の半分以上がコロナの影響を受けているわけで、どの学年もそれぞれに違う大変さを経験していると思います。

 

直近の感染者増でコロナに感染した場合、試験はどうするかといった規定が直前で頻繁に変わり、学校からの連絡が何度もあったりしました。今朝も『コロナ対応に関して不安と不満を持つ 6年生の親たち』というタイトルでニュース記事が出ていました。心配する気持ちは分からなくないですが、この記事の中でコロナ対応に関して MOH に100回電話をしたとかは完全に行き過ぎの例。

    

コロナで通常とは違うからこそ、親が冷静でいかに平常通り過ごせるかがキーだと感じます。影響がまったくないはずはなく、少なからずありますが、我が家はいつもと変わらない日常を心がけています。

 

PSLE は 8月、9月に口頭試験、聞き取り試験を終えていて、今日から最後の筆記試験。この週末をはさんで来週水曜日まで続きます。(シンガポールでは国家的行事の 1つなので、来週 PSLE が終わって、10月11日から学校もまた再開すると、コロナの状況にも動きがあるかもしれません。)

 

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次の記事でもう少し、シンガポールのこれからの教育について、その理想と現実について触れてみたいと思います。

 

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