我が家は夫が4月からずっと自宅勤務だったのですが、ついに来週から週に2回出社することになりました。すっかり自宅で働くことに慣れて、オフィスには行きたくないのではと思いましたが、週に2回ぐらいはオフィスに行く方がいいなぁとのこと。
この5ヶ月、夫が自宅で仕事する様子を見ていて、おもしろい発見がたくさんありました。自宅勤務になる前から彼の仕事で交渉事が多いのは知っていましたが、どれぐらい多いのかなど知る由もなく。仕事している様子を近くで見るのはおもしろくもあり、興味深くもあり、夫の知っているようで知らない意外な側面を見たり。
夫は政府系機関の技術職で、オフィスワークではないのですが、プロジェクトの進行具合によってオフィスにいる事もあり、外にいる事も。あちこち行ったり動いていることが多いです。それが自宅勤務だったので、5ヶ月間一度も出社もなく、オンラインでできることだけで進めていました。社内、社外含めてとにかくミィーティングが多い。1日何本もミィーティングがあって、1日中喋っているイメージ。
「ミィーティング」と言ってもその言葉から人それぞれ浮かぶイメージは違うと思うのですが、会議のイメージではなくて、プロジェクトを進めるためのミィーティングなので、話しながらその場でどんどん決めて進むイメージ。話し合いと言うよりも交渉事が多いです。主張と対立も多いです。そして声がデカい!
夫の自宅勤務の様子を見てきて、私がいちばん印象に残っているのは アグレッシブ、熱い、ぐいぐいいく感じ、日本人の仕事の仕方にはない交渉術、進め方! 悪く言えば強引、そんなこと言って (そんな言い方して) 嫌われないのか? とちょっと心配になったことも何度も。終わってからなんで揉めてたの? と聞いたことも何度もあります。
私も現地の方とのコミュニケーションの仕方、特徴、こうするとうまくいく、といった掴みどころなどは分かっているつもりですが、日本人にはちょっと真似できないなぁーと感じました。びっくりするやら、感心するやら。
日本人、日系企業だと、日本的なやり方があって、やはり「空気を読む」文化は日本人にはとても必要とされていると感じます。日本人どうしだと「言わなくても分かる」的な文化がありますが、シンガポールでは「言わないと分からない」です。
で、シンガポールの方が空気を読んでいないのかと言うと、そうではなく。彼らは彼らなりに、日本人的なやり方とは違う方法で、ふわっとした感覚の空気を読むと言うよりも、がっちりと場をつかんでいるように感じます。
職種、業種、社風などによって職場の空気感はどこも違い、一概に「これがシンガポール的なやり方」とも言えないですが、シンガポール人と言っても民族の違う人がいて、その中には外国人もいて。英語と中国語が飛び交ったり多様でダイナミックなお国柄が表れている様子を見て、私は日系企業と米系企業で仕事をしていたことがあるのですが、その 2つともまったく違うものを垣間見ました。
それを日本人的なやり方と比較して、こっちの方がいいとか、こういうのは良くないと判断するのではなく、こういうやり方もあるんだ! と見れたのがいちばんの収穫。
毎日ご主人が家にいて大変! と話している友人や(笑)、ご夫婦で一緒に自宅勤務の友人、奥様だけ出社してご主人は自宅勤務の友人… いろいろなパターンがあって、いろいろな発見があるのではと思います。社会全体の働き方も大きく変わりました。もうすぐ9月。このところ規制緩和も進んでいるので シンガポールとしてどんな風に動いていくのかも気になるところです。
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イラスト提供 Instagram @singapolah