ドンドンチャン、ドンドンチャン、シャンシャンシャンシャン、シャンシャンシャンシャン🎵🎵
旧正月で穏やかに静まり返っている街に響くライオンダンスの音。旧正月の朝、家にいてライオンダンスの音が聞こえてくると、なんとも言えない春節を祝う気持ちと嬉しさに満たされます。
新年快楽 恭喜發財 旧正月おめでとうございます。
龍は干支の中でも華人文化では最も好まれ、最も縁起が良いとも言える年。今年は他の干支の年よりも龍にあやかった華やな旧正月を感じます。過去数年コロナ禍で盛大にお祝いができなかったことや、近年の世界的な不安定さ、インフレなど、何かと先行きが読めないから、龍の吉祥にあやかりたいという気持ちも一層強いのかもしれないと思ったり。それにしても、前年のうさぎがかわいそうに感じるぐらい、華人の龍にあやかる縁起担ぎがパワフルだなと感じています。
華人家庭では、辰年生まれの赤ちゃんはドラゴンベイビーと言って、龍の力強さ、吉祥の象徴。特に辰年生まれの男の子は家庭に幸運をもたらすと考えられ、 (もちろん女の子でも良いのですが、華人文化は古くから家父長制が重んじられ、人々の考え方は時代と共に変わっているものの、やはり男の子は家を継ぐ、姓を継ぐという観点で喜ばれます。) 辰年には出生率が上がるほど。しかし近年出生率が激減しているシンガポールでは、リー首相による旧正月恒例の国民へ向けたお祝いのメッセージでも、若いカップルの皆さんは辰年にあやかって早くドラゴンベイビーを! との内容も含まれたほど。
毎年恒例チャイナタウンの巨大干支デコレーションを始め、各地のショッピングモール、様々な施設などの龍のデコレーションも例年より華やかで、気のせいなのか、気のせいではないのか? いっそう気合が入っているようにも見えます。
チャイナタウン
チャイナタウン 佛牙寺
各家庭の信仰によりますが、仏教または道教を信仰する華人家庭の多くは、旧暦の毎月 1日と 15日はベジタリアンで肉を食べない習慣があります。その日だけでなく、敬虔な信仰を持つ方は日常的にベジタリアンの方もいらっしゃいます。
我が家は義理両親が 旧暦 1日、15日はベジタリアンの習慣があるので、夫の兄弟姉妹 5人兄弟ですが皆同じ習慣です。旧正月の初日、お祝いの食事は必ずベジタリアン。初一 (元旦のこと) の朝は家でシンプルな朝食をとり (肉と魚をとらなければ何でも OK) お昼はお義母さんの家で、手作りのベジタリアン料理をいただきます。
家族全員集まると 20人以上になるので、お義母さんの家で料理の写真を落ち着いてゆっくり撮れることはめったにありません。皆が揃うのを待つのではなく、お義母さんの家に来た家族から順々に先に食べるので、こちらの写真もすでに食べかけですが、めずらしく食べている途中感が比較的ないのが撮れました。食べ物はお鍋にたくさんできているので、お皿の食べ物が少なくなったら、お鍋からお皿にまた盛ってを繰り返し。各自取り皿にとって、ご飯を別にお茶碗によそって頂きます。
日本人の感覚からすると、お祝い事はお肉を使って豪華に、が一般的だと思いますが、特にベジタリアンの習慣がある家庭では、お祝いこそつつましく。私たち人間は動物の命を頂いたり、自然界があってこそ暮らしていることに感謝し、誕生日、記念日、ベサックデー、お祝い事は自分たちを祝うのではなく、動物の命や自然界の環境に感謝してその気持ちをベジタリアンとして表わして過ごします。
ベジタリアンって難しく考えなくてもシンプルで誰でもできます。ごはんに野菜の味噌汁、洋風ならパンプキンスープ、マッシュルームスープにしても良いし。おかずは野菜炒め他、野菜やお豆腐を使った料理がメインになります。ベジタリアンに牛乳、卵を含むかどうかは家庭によります。我が家は牛乳、卵使いますが、ベジタリアンの日は卵は極力使わないように意識しています。娘が卵を食べたい時は無理せずに卵使います。
シンガポールは振替休日で月曜日まで祝日。娘の学校は火曜日までお休み。雨季は旧正月の頃に明けると言われており、まさにその通りの穏やかで暑過ぎず、風が心地よい旧正月の週末となりました。世界ではいろいろな事があり、何かと不安定なことも多い世の中ですが、皆様にとって昇龍のように力強く飛翔する素晴らしい一年となりますよう心よりお祈りいたします。