2021 アンパオガイド ~ 旧正月のアンパオについて

旧正月には日本のお正月と同じようにお年玉をあげる習慣があります。

 

中国語では紅包 (hóng bāo ホンバオ) ですが、紅包は福建語では Ang Pao アンパオとなり、シンガポールではアンパオと呼ぶほうが一般的。Ang は赤の意味。アンパオはお正月の時だけでなく、お祝い事に渡すご祝儀のことを全てアンパオと呼びます。結婚、出産、誕生日、長寿、入学、新居引越し、試験合格、旅 (旅行の安全を祈願して渡します) など。おめでたいシーンであればどんなシーンにもアンパオです。

 

旧正月が初めての方や、1年だけでは分かり得ない部分もあると思います。アンパオの習慣について、いくらぐらい渡したら良いのかといったご質問を毎年いただくので、旧正月用のアンパオについて、まとめました。

 

 

新札を準備します

 

旧正月前に新札を準備します。

 

ATM で新札を引き出し 

 

<DBS / POSB>

1月25日から2月11日 (旧暦大晦日) まで DBS/POSB の ATM から新札の引き出しが可能です。この時期だけに登場する新札しか入っていない ATM がコミュニティセンターなどに設置されます。場所と詳細は以下のリンク先でご確認ください。

* DBS 旧正月向け新札について

 

ATM からの新札引き出しは予約は必要ありませんが、どこも長蛇の列で混雑します。とにかく需要が多いので、新札在庫切れになることもしばしば。次の入荷予定の日にち、時間帯が張り出されていることがあります。

 

期間中の引き出しは 1人 3回まで。引き出せる金額がパッケージのようになっているので、これを組み合わせて引き出します。

– $ 100 ($ 2 x 50)  2ドル札 50枚
– $ 300 ($ 10 x 30) 10ドル札 30枚
– $ 500 ($ 50 x 10) 50ドル札 10枚
– $ 600 ($10 x 20 + $50 x 8) 10ドル札 20枚 + $50札 8枚

 

■ 銀行窓口で新札を入手

 

銀行窓口で新札を受け取る場合は、全ての銀行でオンラインによる事前予約が必要。

 

DBS/POSBは
お一人様 1回限りの予約
– 1月18日から1月23日に予約をした方は、受取 1月25日から1月29日の間
– 1月24日から2月5日に予約をした方は、 受取 1月26日から2月10日の間

 

UOB、OCBCについても窓口受け取りの場合、オンライン事前予約が必要になります。各銀行ウェブサイトでご確認ください。

  

職場でスタッフの方に準備すると思います。毎年恒例になっていて経理や総務のスタッフがやってくれる会社は良いですが、スタッフ数名しかいないような会社さんもあると思います。混みあうので早めに準備されると良いです。

 

誰に渡すのか

 

– 親から子供へ ある程度の年齢になったら子供から両親へも渡します
– 結婚したら兄姉から年下の兄弟姉妹に
 シンガポールでは既婚者が未婚者に渡す習慣があります
– 甥っ子、姪っ子、いとこへ
– 職場では Direcotor など会社の責任者からスタッフ全員に配られることが多いです
– コンドのセキュリティ、お掃除の方など
– お子さんの通学バス ドライバー、お手伝いのアンティ
– お子様の習い事の先生
– 旧正月期間中、華人のご家庭に招待された時、その家のお子さんに 

 

いくら渡せばよいか (金額)

 

いくら渡せばよいか、決まりがないので難しいのですが、ほとんどの場合、そんな少しでいいのと思うようなものです。日本人のお年玉の感覚とはちょっと違うので、渡し過ぎないようにお気を付けください (笑)

 

– お子さんの幼稚園、学校の送迎バスのドライバーさん、アンティ
$6 か $8
ほんとうにお世話になっている方なら $10、$12もよいと思います。

– お子さんの習い事の先生
$10、$12、$18、$20 など
金額は関係性によって調整、多くても $20で充分。

– コンドのセキュリティさん、お掃除される方など
$6 か $8
1人だけにあげられなく何人もいる場合、1人$2ずつでも充分。

 

なぜ $6 とか $8 など端数が良いのか不思議に思うかもしれませんが、華人文化は偶数が吉兆数字。なかでも 2、8は特におめでたい数字。わざわざ 10ドル札 1枚と 2ドル札を 1枚とか、4枚にして入れます。知らないで受け取ったら不思議に思いそうですね。4 は日本語と同じ「死」と同じ発音なので避けます。

  

デジタルアンパオのすすめ

  

数年前から PayLah などオンラインでアンパオを渡す方法は始まっていましたが、これまで今ひとつ受け入れられませんでした。しかしコロナを機に、今年はシンガポール金融庁から公式にオンラインアンパオを積極的に使ってほしいとの発表がありました。

   

オンラインアンパオを使えば新札入手のために並ぶ必要もなく、密をつくることなく安全。手渡しでの接触を避けキャッシュレスで安全に。また毎年旧正月向けに新札を印刷すると大量の二酸化炭素を排出するため、オンラインにすることでエコに貢献することにもなると、積極的なオンライン利用を呼び掛けています。(金融庁プレスリリース)

  

新年を祝う気持ちで

 

アンパオはあげないといけないのですか? といったご質問もあります。もし私はチャイニーズではないし、日本人は旧正月を祝わないのに、なぜあげなければいけないのだろう? とモヤモヤするぐらいなら、あげなければ良いです。

  

アンパオは新年を祝い、その年の幸福と安全を祈願して相手に「福」を渡すことで、自分にも福が返ってきます。幸、福を循環させるイメージで気持ちよく渡せると理想的。

  

CNY Ang Bao Rates in Singapore (2021) – Everything You Need to Know 
こちらの英語記事も分かりやすいのでご参考までに添付します

  

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