Queenstownにあるシンガポールでいちばん最初に作られた HDB

1960年 HDB として最初に建てられたブロック Block 45、48、49 Stirling Road (完成は1960年、居住者に引き渡されたのは 1961年) が 60年経った今も当時とほぼ変わらない姿で残っています。

 

Queens Town駅を降りて、Stirling Road を Commonwealth に向かって歩くとそのブロックがあります。

 

Block 45 Stirling Road、Stirling Road に面した正面

 

裏口側

 

3つのブロックは 7階建てで、一番最初に建てられた HDB だと知らなくても、外観からかなり年季が入っている建物だと分かります。1960年完成と言うと昭和35年、昭和時代に建てられた雑居ビルのような感じです。

 

1、2、3 room が混在しているブロックで、1階は 1 room なことが分かります。日本のワンルームマンションぐらいの小さなユニットで、通りから近づくと、とても小さなキッチンとシンク、そしてシャワールームが見え、その向こうに部屋が 1つあるのが見えます。住居というよりも何か寮の部屋のように見え、お世辞にも良い住環境とは言えません。

 

 

Block 49 Stirling Road

 

ブロック 45、48、49 は 1960年 HDBが設立されて最初の5年で HDB を約50,000戸 建設するという 5年計画のいちばん最初に建てられたブロックで、低コストで公共住宅を提供することが目的でした。当時この辺りは何もなく、沼地を整地して建てられました。

 

郵便受けも歴史を物語っています。

 

住人のなかには建てられた当時からずっとお住まいの方もいらっしゃるそうです。

 

価値観は人それぞれ

 

ここの HDBもそうですが、古い HDBはシンガポール中にあります。薄暗い廊下、使い古されたリフト、薄気味悪く感じるような所もあります。私もシンガポール滞在が浅い頃、古い HDB は気味が悪いと思ったものです。

 

住宅だけに限りませんが、価値観、人生観は人それぞれ。コンドに住んでいるような日本人の方から見れば、このような住居は一見すると貧しく見えるかもしれません。経済的、物質的に持っている物は少ないかもしれませんが、心が貧しいわけではありません。

 

人は何でも自分の持っている物差しで考えたり、勝手なジャッジをしてしまいますが、自分の一方的な見方で判断することのほうが貧しいことだとわかるには、私自身長い年月がかかりました。

 

実際、様々な資料を見てみると、古さは気にならない、ここが好きで住んでいる、ご近所さんと良好な関係があり社会との繋がりを感じている、It really feels like home. といった英語の記事、動画がたくさんあり、幸せの定義は人によって違うことを考えさせられます。

 

HDB設立以前に建てられた HDB テラスハウス

 

同じ Stirling Road で、このブロックの周辺には、2階建てで平屋のようなテラスハウスがたくさんあります。HDB の前身である SIT (Singapore Improvement Trust) イギリス植民地時代の住宅に関する政府組織が 1959年~1963年にかけて建てた 13ブロック。

 

このような低層の家が 13ブロックあります

 

植物のアーチが素敵なテラスハウスの玄関

 

*

 

Stirling Road を Commonwealth に向かって歩いて、大通り Queensway に出ると、Stirling Road 周辺だけが別世界のようで、突然カンポン (昔ながらの村、町) から急に都会に出てきたような感覚になります。住人の方でもそう表現するように、周辺は変わっているのにそこだけは昔のままなのです。

 

Stirling Road ~ 高層住宅の谷間にあるように存在していて、周辺は高層住宅に囲まれています。

 

限られた一画に新旧が混在し、急速に変わりゆく街並みの中に歴史を感じる場所はシンガポールにいくつもありますが、ここもそんな場所のひとつ。都会で華やかなイメージが強いシンガポールですが、きらびやかな面が一層輝いて見えるのは、表面には出てこないシンガポールの知られていない面や、人々の苦労、努力があるからこそ。

 

シンガポールでいちばん古い HDB、老朽化によって今後取り壊しとなるのか、保存となるのかも興味深いところです。

 

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イラスト提供 Instagram @singapolah

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