汚い話ではないのですが、お手洗いに関する話題なので先にお伝えしておきます。念のため…。
ホーカーのお手洗い、使わないですよね…。 きっと行きたくなっても大丈夫そうなら家に着くまで我慢するとか、次の目的地のショッピングモールで使うとか、どうしても使わないといけない時以外は避けると思います。私もそうです。
去年、今年とホーカーめぐりをするようになって、ホーカーに滞在している時間が今まで以上に長くなりました。これまでのシンガポール生活でこんなにもホーカーに時間を費やしたのは初めてのことです。時間がある時にうろちょろしていると、何かしらに遭遇してついつい時間が過ぎてしまったり。おもしろい物を見つけちゃったり。まったくの予定外でホーカーの方とお話をしていたら、ついつい長くなってしまったとか。
さまざまな場所のホーカーに行くと、ショッピングモールと隣接のようなホーカーばかりでなく、住宅街にポツンとある所、ホーカー以外に近くでお手洗いは見当たらない所などがあります。行く回数も滞在時間も長くなれば、ホーカーでお手洗いを使う回数も必然と増えました。
ホーカーのお手洗い。決して清潔とは言えませんが、思っているよりも綺麗にお掃除している所が多いです。そしてホーカーにあるお手洗いは、どこも有料で入口で 10セント払って入ります。たいてい入口のところにお金を集める係の方が座っています。ティッシュは備え付けていないのでティッシュも売っています。人がいなければお金を集める容器と 10セント入れてねと書いてあったり。善意に任せているような所もあれば、見張りのような方がいる所、さまざま。
さて ホーカーのお手洗いはなぜ 10セントで有料なのでしょうか。
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無料にしておくと自宅のように使ってしまう方がいるからです。理由はもちろんそれだけではなく 10セントとは言え有料にしておくことで、むやみやたらといたずらに使わないとか、結果的に治安の良さにも繋がります。
マーケットとホーカーはその地域の方の生活を便利にするために存在しているので、ほとんどが HDBに囲まれています。言ってみれば、家のリビング、ダイニング、キッチンが全部ひとまとめになって飛び出しちゃったみたいなところで誰もが気軽に行ける場所。
有料にしておかないと、お手洗いに来てトイレットペーパーを持って行ってしまう人がいたり、ちょっとでも水道代を節約したいと考える人だとか、自分の家のお手洗いのように使ってしまう人が (少数ではありますが…) いるのでそういったことを防止します。
他には、HDB の駐車場では洗車をするスペースで、洗車用のお水は有料で、20セントで 12リットル水が出てくるのでバケツに入れてスポンジなどを使って洗車します。
公共のものを自分のもののように使う、これ、国民性のようでもあり、よく考えてみるとシンガポール人だからそういう行為をとるという訳ではなく、国土が限られていて団地という形で生活をしている人が多い環境による背景も 1つの理由であり、他の国の方でも同じような環境に置かれれば考えることは大きく変わらないのではと思います。日本も含め、どこどこの国の〇〇人はマナーが良い、とか多少の差はあるかもしれないですが。
たかが 10セント、されど 10セント。考えようによっては、たったの 10セントで、できるだけ多くの方が気持ちよく安全に使えるようにするのはとても良い方法だと思います。
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イラスト提供 Instagram @singapolah
