旧暦5月5日のお祝い ~ なぜ端午節に粽を食べるのか

端午の節句、日本では 5月5日ですが、中華圏では旧暦 5月5日にお祝いします。今年の端午節 – 旧暦 5月5日は 6月25日。

 

”ちまき食べ食べ兄さんが~♪” という歌がありますが、(最近の子どもたちはこの歌知らないかもしれないですね)端午節に粽(ちまき)を食べる習慣は中国の文化に由来しています。シンガポールでは端午節のシーズンになると粽を食べる習慣があります。

 

端午節の由来

 

端午の節句、日本の文化でもありますが起源は中国。中国から日本に伝わり、日本の端午節に鯉のぼりや兜を飾ったり、男の子の成長を願う伝統行事として日本で独自に発展しました。中華圏と日本で同じなのは粽を食べる習慣で、これは中国の伝説に由来しています。

 

端午節は中国の三大節句
春節    (旧暦1月1日)
端午節(旧暦5月5日)
中秋節(旧暦8月15日)

 

中国戦国時代、楚の国王の側近に屈原(くつげん)という政治家で詩人がいました。屈原に対する人々からの人望は厚く、あまりの人望の厚さ、優れた政治手腕を妬まれ、陰謀によって失脚し国を追い出されます。王に見放され、国の将来に失望した屈原は川に身を投げて亡くなります。

 

彼を慕っていた楚の国の人々たちは悲しみ、小舟を出して、その川へ行き、屈原の体が魚に食べられないように、川にちまきをたくさん投げ入れます。また太鼓を威勢よく鳴らして魚をおどかせば、魚が屈原の体を食べないのではないかと思いました。

 

このような言い伝えによって、亡くなった屈原の命日 5月5日に川にちまきを大量に投げ入れ、人々の幸せを祈願する風習になったと言われています。

 

中華圏、東南アジアの国々で人気のある水上スポーツ、ドラゴンボートはこの歴史に由来しており、端午節のことを Dragon Boat Festival とも呼びます。

端午節にちまきを食べます

 

ちまきは中国語でも同じ漢字を使い、粽子(zòng zi) と呼びますが、シンガポールでは中国語の肉粽を福建語読みした Bak Chang と呼ぶのが一般的。Bak Chang  発音が “ばぁちゃん” に近く、その呼び名から日本人でも親しみを感じるシンガポールのちまき。

 

この動画のちまき作りについて話している中で何度も何度も “ばぁちゃん” と言っています。

 

華人文化の違いによる多様なちまき

 

同じ華人でも、民族によって違う文化があり、ちまきも プラナカン文化のニョニャちまき、福建ちまき、広東風、潮州風、ベジタリアンちまき… など様々なものがあります。

 

笹の葉で包むと開くまで中身が分からないので、結ぶひもの色を変えて、ノニャちまき、福建ちまき…と区別できるようにします。Salted egg 塩漬け卵が入ったちまきもあります。

 

 

ちまきはもち米の中にお肉、ピーナッツ、しいたけなどの具材を入れて作りますが、ニョニャちまきは白いご飯が特徴 (ブルーピーフラワーで青く色付けて、青白、一面青のタイプもあり) 、福建、広東、潮州ちまきはもち米を濃く味付けをした茶色のご飯が特徴です。あんこのように小豆を入れた甘いタイプもあります。

 

今シーズンですので、マーケット、ホーカーなどを始め、いろいろな所でちまきが出ています。

 

ちまきで代表的なお店は

*イースト Kim Choo Kueh Chang
https://www.kimchoo.com/

* バレスティア Eastern Rice Dumpling
http://dongyuan.com.sg/

他にも紹介しきれないぐらい多数あるので、お好きなちまき屋さん見つけてみてください。

 

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イラスト提供 Instagram @singapolah

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