タイプーサムを見に 2泊3日でマレーシアのクアラルンプール (以下 KL) から帰ってきてちょうど 1週間経つのですが、まだタイプーサムの力強いエネルギーに包まれています。街はすっかり赤くなり、2月に入ってさらに旧正月ムードが盛り上がっているというのに。
コロナ禍後、数年ぶりに盛大に行われた昨年 2023年のタイプーサムをシンガポールで見た直後。KL タイプーサムのニュースをオンラインのあちこちで見て、来年は KLにタイプーサムを見に行きたいと思ったのがきっかけ。
この光景を見たい! と思った写真がこちら。
* SMARTLOCAL MALAYSIA サイトで今年のタイプーサム記事に掲載されている 2023年タイプーサムの写真。
友達にタイプーサムを見に KL に行くんだけど、この光景が見たいと言って、その写真をシェアすると、こんな人混みの中に行きたくないと言った人がほとんどでした。そりゃそうだ… 何を好き好んでわざわざ人混みの中に行くなんてね。シンガポール人で同じくガイドの友人にも、タイプーサムを見に KL に行くと話したら、彼女も行きたい! 1人で行くの? と聞かれて。ものすごい人混みだよと写真を見せたら、即答で行かないと言われました😆😆
人混みが好きな人なんてあまりいないだろうし、私自身、人混みを好んでいるわけではないけれど、はっきりとした目的があれば、私は人混みは割と大丈夫なんだと分かりましたね。それにあの写真の人の渦の中に入りたい! とさえ思ったのが KL タイプーサムに行ってみようと思ったきっかけでした。
今年のタイプーサム当日は 1月25日でしたが、タイプーサムの前日に神様を運ぶお神輿の儀式があります。KL の場合は移動距離が長いため、前日ではなく前々日の夜にお神輿が出発。1月23日の夜出発するお神輿を見るタイミングに合わせてシンガポールを出発しました。
KL タイプーサムのお神輿はチャイナタウンのマリアマン寺院を 1月23日夜 9時に出発して、ゴール地点のバトゥケーブには、翌日の午後に到着。
その日 KL では午後 3時頃からかなり強く雨が降って、今これだけ降れば、夜のお神輿の時間には雨も止むかもしれないと思ったものの… なかなか止まず。小降りになったり、止んだかと思ったらまた降り出してを繰り返していました。小雨が降る中、夜 7時前、早めに様子を見に外に出たところ、出発地点のマリアマン寺院周辺は少しずつ人が集まり始めていました。
警察、消防の方が早くからスタンバイして、消防ボランティア部隊の名前も見かけたりして。そうそうお祭りって道路封鎖もあるし、警察や消防隊員は早く集合するんだよね…と、シンガポールのナショナルデーでのボランティアと同じだなぁと思いながら、ちょっぴり自分事のように眺めていました。
KL チャイナタウン、マリアマン寺院そばで集合する警察官の方々。
寺院の辺りをうろちょろして、様子を見ながらそのまま待ちました。無料で食べ物を配るグループの方もいて、道端に集まってきている人に配ってくれたので私も頂きました。お弁当のような箱にラドゥ 2つとお水が入っていました。
小雨が降る中、お寺の前で待ち続けました。ベストポジションを確保しようと屋根のないところで傘を持って待つ人も出始めたり。そうこうしているうちに雨も止んで。
お神輿がお寺の裏出口から正面に移動してきました。分かりやすいようにここではお神輿と書きますが、お神輿のことを Silver Chariot シルバーチャリオットと呼びます。
夜 8時、お神輿にライトが点灯した頃にはかなりの人混みになっていましたが、まだ人と人の間にかなり余裕がある感じ。
この後、20時半前にはかなりの混雑に。写真で見るとすごい人! に見えると思いますが、実際すごい人出だった割に、私はこれが見たかったこと、ここに来ていた人は、人混みをある程度見込んで来ている人ばかりだと思うので、予想していた以上に窮屈さは感じませんでした。
たまたま隣になった人とお喋りしながら時間を過ごし。右隣の人とも、左隣の人ともたくさん話しました。右隣はイポー出身で今は KL で働いているというインド系マレーシア人の男性。左隣は華人オーストラリア人男性で、見た目 100% チャイニーズの方なんだけど、生まれも育ちもオーストラリアとのことで、話される英語がアジアぽいアクセントがありつつも、ネイティブに近い英語を話される方。その男性も KL でお仕事されていると言っていましたが、左の方も、右の方も共に個性的な方でした。
そうそう、お祭りなので、お祝いの場所でネガティブなことは避けたいですよね。皆さん自然と自分の周囲に立っている人に気遣いしたり、そこにいる人がみんなハッピーでいられるように、といった温かい空気が流れているのを感じました。
夜空に光るお神輿が感動的
お神輿の中央に人がいますが、ムルガン神を運び込んでいます。
神様がお神輿に乗ると出発も間近。この頃にはもの凄い人でしたが、この場を取り巻くポジティブなエネルギーのほうがすごくて、この力強いエネルギーのシャワーを浴びていたい! といった感じでした。
予定の 21時は少し過ぎましたが、大幅な遅れもなくお神輿が動き出したときには大歓声が上がり、半分以上はお神輿の動きに着いて歩く人たち。それからお神輿とは反対方向に歩き出してまずは休憩といった人たち。私はかなり前からお神輿を待って、お寺正面のいいポジションで一部始終を見れたので大満足。その夜はホテルに帰って休みました。帰ってからもしばらく気分がハイでしたが、朝から移動続きで疲れたのもあってぐっすり眠れました。
その日は KL チャイナタウンに 1泊。翌日はバトゥケーブに移動。この時点で、バトゥケーブで予想もしない、もっともっとパワフルなエネルギーに包まれることになるなんて知りもせずに。バトゥケーブでの体験に続きます。
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