神様をお迎えする ~ 浅草仏壇通りで出逢った神様をシンガポールへ

3年前の 2018年末、我が家に神様をお迎えしました。

 

シンガポールで仏像を探すも気に入った物が見つからなかったことは前回シェアしましたので、浅草の仏壇通りで仏像を購入したときのことについて続けます。

 

浅草仏壇通り、すごいんです。仏具を売っているお店がずーっと続いていて。浅草は何度も訪れていましたが、仏壇通りは仏像を買うことになるまで知らず、初めて訪れました。

 

<浅草仏壇通り>

浅草駅から上野駅へ続く浅草通り、その通りの東京メトロ銀座線田原町駅から上野駅までが通称、『浅草仏壇通り』と呼ばれる問屋街の通りです。この仏壇通りには、約50店舗の仏壇・神仏具の専門店が、西日によりお仏壇が痛まないようにと南側に並びます。

浅草仏壇通りの歴史は古く、江戸時代までさかのぼります。徳川家の菩提寺である寛永寺が上野の山に建立。また隅田川から上がった観音様を祀った浅草寺は庶民の信仰の対象として江戸庶民に親しまれてきました。そして、明暦の大火の後、寺院仏閣が幕府により上野から浅草にかけて集められたため、これら寺社に対して仏具などを製造し納める職人が上野から浅草にかけてたくさん集まり、店を構えました。これが現在の仏壇通りのルーツです。

田原町駅から稲荷町にかけては老舗の仏具店が多く並び、戦後に稲荷町から上野にかけて新しい仏具店が増えて、現在の仏壇通りとなりました。

浅草仏壇通りの特徴は、多くの店が仏壇・仏具の専門店であること。仏壇や仏具、位牌、仏像、線香や数珠、盆提灯など日本一の品揃えもさることながら、仏壇や仏事に関する専門性の高いスタッフが揃うこの街に行けば、あなたに最適な商品を提案してもらえるでしょう。

仏壇をお探しの方は、ぜひ浅草仏壇通りにお越しください。

■ 浅草仏壇通り、仏壇・仏具製造の三善堂ウェブサイト「東京浅草仏壇通りのご紹介」より引用させていただきました。

 

どこのお店がいいとか、とくに当てもなくでしたが、思うままにお店に入ってみて、見て、出て、次のお店へ… を繰り返しました。シンガポールであちこち見て回ったおかげで、どんな仏像が欲しいかはもう決まっていました。

 
予算は 1000ドル以内 (8万円ぐらい)
木製の薬師如来様
サイズは具体的に決めていませんでしたが大き過ぎず、小さ過ぎず

 
シンガポールの仏教でいちばん慕われているのは、お釈迦様、観音様、地蔵菩薩様、弥勒菩薩様。とくに観音様への信仰が厚く、観音様は仏教でも道教でも慕われています。もし自分の家に仏像を買うとなれば、お釈迦様、観音様、地蔵菩薩様がベスト 3ではないかと思います。

 

日本の事情がどんなか分からないのですが、そんなに大きく違いはないかと。ですので、仏像を買おうとすれば、お釈迦様、観音様、地蔵菩薩様は数も多く、選択肢がありますが、それ以外の神様となると限定的。浅草仏壇通りの大き目の仏具店でも、薬師様ありますか? と聞くと、薬師様は置いていないとか、前に売れてから仕入れていなく今はない、といった返事だったり、置いていても 1つか 2つあるだけでした。数も種類も少ない分、迷わなくていい利点はありました。

 

何軒か見るうちに 1つだけまずまずの薬師様を見つけたのですが、買わずに引き続き他のお店へ。10軒以上見たところで、ようやく出逢いがありました。

 

いちばんの選ぶポイントと決め手はやはりお顔になると思います。日々見て拝むので、癒しや安らぎを感じるお顔が良いと思います。

 

創業大正5年 山本仏具店で出逢った薬師如来様

 

夫も娘も私も見てすぐに気に入りましたが即決はせず。物腰の柔らかい女性の店主さんとしばらくお話をして、仏像のことを聞いたり。うちには祭壇がないけれど祭壇があった方がいいのかを聞くと、時代も変わって今はこだわらなくてもいいし、モダンなタイプなどインテリアに合わせていろいろありますよ、と柔軟な答えを下さったことも買う決め手となりました。お値段勉強しますと言ってくれ、元の値段がいくらだったのか忘れてしまったのですが 7万円ぐらいだったと思います。6万円に値下げしてくれました。

 

その時いただいた名刺の裏にレシートを貼り付けて、今もとってあります。レシートってしばらくすると印刷が薄くなって見えなくなるのに、3年経ってもこんなにきれいに残っているのが不思議。

 

台座、光背も入れて全長 18cmぐらい。飛行機に手荷物でシンガポールへ持って帰ることを話すと、プチプチのエアークッションとその上から新聞紙と箱に入れて丁寧に梱包してくれました。

 

 

薬師如来様はあらゆる病気を治す神様ですが、病気以外にもあらゆる苦難、悩みを取り除く神様。人の死後を極楽に導く神様に対して、薬師如来様は現実世界での悩みを解決します。左手、向かって右に持っている壺は薬師如来様のシンボルで、万能薬が入った薬の壺。

 

娘は、なかなかの仏心を持っていて、仏像を買うとき大枠は夫と私で決めましたが、お店で実際に見て、全体的な雰囲気やお顔が気に入るかどうかは家族 3人で決めました。最初にそこそこいいなと思った薬師様を買わなかったのは、娘が medecin pot が小さいから効き目がない! の一言で買わなかったのです。なかなか良い目の付けどころ!

 

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薬師如来様を選んだ理由について。娘がお腹の中にいたとき、赤ちゃんが育っていないと言われてすごく心配しました。娘が産まれるまで毎晩、夫と般若心経を読んで祈り、お願いしました。その時、夫に薬師如来様のマントラを教えてもらいました。中国語読みですがそんなに長くないのでそれ以来マントラを覚えました。私が仏教と薬師如来様への心を次第に持つようになったのはそれが始まりでした。

        

夫も私も、娘に仏教の神様に祈ることを教えたつもりは、これと言ってないのですが、お腹の中にいる時からお経を聞いたせいもあるのか、娘は自然な形で仏心を持つようになったり、すらすらとお経を読むようになりました。カトリックの小学校に行って、校風や学校での学びからカトリックの影響を受ければそれはそれで良いと考えていましたが、そんなこともなく、私はブッダを信じると言ったりすることがあります。

 

我が家では誰が言ったでもなく、自然な流れで、薬師如来様が護り神のような存在となりました。

 

*

   

日本もそうですが、シンガポールでも特に若い世代では無宗教、宗教観が薄くなってきています。どんな宗教でも、神様でも、ご先祖様でも何を信じるでも良いと思うのですが、お葬式、お墓、死後の成仏を考えるための宗教ではなく、今をより良く生きるための宗教になると神様の言葉や教えもより面白くなるのだなぁと感じています。

 


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