公営墓地として半世紀使われ、閉じられて半世紀が経とうとしているブキブラウン墓地。
1922年にオープンしたシンガポール初の市営墓地で、華人のための墓地。1973年にクローズ。先日友達とウォーキングでブキブラウン墓地を訪れました。
歩いたルートは
サークルライン カルデコット駅からスタート → ブキブラウン墓地 → アダムホーカーで休憩 → ボタニックガーデン駅で トータル 約 8km でした。
ブキブラウンの見どころは、墓地そのものはもちろん、それ以外にもあります。墓地に使われているプラナカンタイル、彫刻の他、植物とその森に住む小動物たち。森は最低限の手入れしかされていないので、迫力ある熱帯の樹々や伸び放題になった茂みは植物の生命力を感じます。
つるがカーテンのようになった樹々
お墓を守るシクガード Sikh Guards の像があることで有名なお墓
草が深く茂って埋もれているお墓
長い月日が流れ、世代交代して、子孫が誰もいなくなってお参りされないお墓、子孫が生きていてもここに先祖が眠っている事すら知られていないお墓が無数にあります。
ブキブラウン墓地は、中国本土以外で華人が眠る最大の墓地のひとつと言われており、中国からシンガポールに渡って人生を終えた数々の著名人が眠る歴史の宝庫ですが、シンガポール政府は保存にあまり積極的ではありません。できることなら完全に閉鎖して再開発したい気持ちがあるのでしょう。これまでにも新しい道路建設のために墓地を切り崩して少しずつ縮小してきましたが、保存意志が強固なボランティアグループ、ヘリテイジ保存団体などによる反対の声が大きく、ナショナルヘリテイジボードによる碑は渋々置かれた、と保存グループの方に聞きました。
ナショナルヘリテイジボードによる碑はメインゲート脇にあります。
人が立ち入らないので、木を伐採する必要もなく、樹々や草が青々と茂るのは当然ですが、ここに眠る死者の魂によって緑がつくられているようにも見え、死と生命力の相対するエネルギーを感じるようなちょっと不思議な場所。
私は霊を感じたりといったことがないので、墓地への散歩は気にならないですが、夫が墓地に行くのをとても気にして、ブキブラウンから帰ってきたらとても嫌がられました。行った日の夜、私が頭が痛いと言うと、ブキブラウンに行ったからだとひどく言われ、帰って家に入る前にしっかりクレンズするように言われました。
華人の方は悪い気を取り払うのにザクロの葉っぱを使います。お葬式やお通夜の後にもザクロの葉を使い、赤ちゃんが産まれた時に産湯にザクロの葉を浮かべたり。結婚する時にも悪い事をお祓いする意味で使ったり、お守りのような意味合いで使います。
■ ブキブラウン墓地への行き方
Lornie Road 沿いの Kheam Hock Road を入っていくと墓地への表示があります。Kheam Hock Road → Lorong Halwa を歩いていきます。犬の散歩、ウォーク、ジョギングに来ている方がちらほらといて、自由に出入りできます。* 日本人会裏手の緑地一帯がブキブラウン墓地です。
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