先日 7月25日 シンガポール北東部のセンカンに Fernvale Hawker Centre がオープンしました。
センカン、ポンゴル地区はシンガポールで唯一、これまで公営のホーカー、マーケットがない地区でした。センカン、ポンゴルはシンガポールのニュータウンとして知られる新興住宅地。2000年以降この 20年で開発が急速に進められた地域で新築 HDB が多く、住民の年齢層も若いです。我が家もセンカンに住んで 14年、その激変ぶりをずっと見てきました。
街づくりを始めた頃から長年この地区にはホーカーを作らない方針で進めてきたのですが、20年経って様々な状況も大きく変わりました。センカン、ポンゴル地区はシンガポールを代表する郊外新興住宅地の成功例の 1つとなりました。2000年初期に 20代、30代でこの地区に HDB を購入した方々も 20歳年をとっているわけで、他の街に比べれば New Town ですが、もう New Town というくくりではないのかもしれません。
ご参考までにシンガポールでは街づくりに関して、古くから開発された街を Matured town (成熟した街)、新たに開発した (これからする地区も含めて) 街を New Town として区別しています。Matured Town か New Town かによって一番大きく違うのは不動産価格。
2020年12月にシンガポールのホーカー文化がユネスコ無形文化遺産に登録されたことが、ホーカーを新たに増やそうとなっている理由の 1つでもあります。そんな背景の中、センカンとポンゴルにも政府管轄下のホーカーができることになり、センカンの Fernvale Hawker Centre が 2022年7月 オープン。ポンゴルにも間もなく巨大ホーカーがオープンします。シティ方面からはなかなか行かないエリアですが、シンガポールの違う面を感じることができる地域、ぜひ足を運んでみて下さい。
センカンにいらっしゃる時に乗ってほしいのが LRT ! センカンはドビーゴートから紫線で 20分、乗ってしまえばあっという間。センカンで降りたらそのまま上階に乗場がある LRT に乗り換えます。
LRT 乗り方にはちょっとコツがいります。
8の字になっていて、東ループ、西ループ、さらに時計周り、逆時計周りと 4通りあるので、とっても戸惑います。しかも同じホームで待っていて時計回りと逆時計周りが交互に来ます。どっち周りかホームにランプがついてお知らせするようになっているのですが、よく見ずに乗ってしまうことが多々。私もたまに利用しますが頻繁に使わないので LRT のホームに着くと何度もあれっ、あれっとなって、何度間違えて乗ったことか。よく見ていたつもりでも間違えることも。
間違えても時間に余裕がある時ならそれはそれで良く、車窓からの眺めを楽しめるのですが、子どものお迎えや用事があって時間ギリギリの時にやってしまうと焦ります😅😆
LRT からの眺めは HDB群を縫うように抜けて行ったり、小さなシンガポールでもまだまだ空き地があるなぁ~と思って眺めたり。
広い空き地に何か建設が始まっていました。
ピーク時は 2両編成、オフピーク時は 1両編成。景色を見るのがとても楽しいです。
Fernvale Hawker Centre は LRT Fernvale 駅で降りたらすぐ。ホーカーがまだできたばかりなので、駅から歩いて行く歩道で途中シェルターのないところが一部ありましたが、そのうち屋根付きの歩道が整備されるのではと思います。
吹き抜けのデザインが広々としたイメージ。1階はコミュニティセンター、お子様向けの教室、KOI Signature もあります。KOI Signature は飲み物以外にフードメニューもあって、店内で座れることができます。スタバのローカル版といった感じですね。
3階がホーカーです。高い天井に大きなシーリングファン。テーブルとテーブルの間隔が広く、コロナ禍に建設をしていたので、この先数年の with コロナを考えてテーブルの間隔を大きく取るように当初のプランから変更したかもしれません。あくまでも推測です。
新世代ホーカーを感じるポップなイラスト、表示も印象的。
こちらのホーカー、運営は Kopitiam が行っています。あのフードコートの Kopitiam社です。この数年ホーカーの母体は政府、実際の店舗オペレーションは民間業者に任せる運営形態のホーカーが少しずつ増えてきていて、そのような形で運営するホーカーが現在 8ヶ所あります。タンピネスハブ、パシリス、ブキパンジャン、イーシュンなど、もうすぐオープンするポンゴルも同じ形態になります。
どんな形で運営してもメリットデメリットあるので、どのような形がベストとは言えませんが、民間業者運営にすると良いのは政府運営ホーカーよりも若手オーナーが参入しやすいこと。食べ物やお店の形態、アプローチなど様々な面で幅が出て、より若い世代にも受け入れられやすいこと。事実こちらのホーカー、お店のスタッフは若い方が多かったです。
勤務時間が長い、エアコンがない、立ちっぱなし…その上にハードといった理由でホーカーの後継者がいない、育たないことが課題になっていますが、ホーカー文化がユネスコ遺産に登録されたこともあって政府はあの手この手で、若手が参入しやすいプログラムを整備したり、補助金を出すなどして取り組んでいます。なかなか難しいですがこういった新しい運営形態を取り入れて、違う層にアプローチして動いて行くのは良いことだと思います。
マーケットはホーカーと同じフロアの一画にあり、従来の伝統的なスタイルのウェットマーケットとは違い Market Place と名付けているのも印象的。
こぎれいな果物屋さん、野菜屋さん。オープニングセールで今だけかもしれませんが野菜が安かったので少し買って帰りました。
魚屋さんの他、冷凍食品を売るお店、韓国食材ミニマート、キムチ専門店など、ユニークなお店がありました。
さてさて肝心なホーカーのお店ですが、有名店に声をかけて引っぱってきたのか、これも若い層へのアピールなのか、べドック Fengshan ホーカーで有名なバッチョーミー、ホンリムのカレーチキンヌードル、Old Air Port ホーカーの海老麺など、ホーカー好きならわぁ! と思う店がいくつか入っています。
すでに 2回行ってみたのですが、ランチピークを過ぎている時間帯でも人気店は長蛇の列で、まだ食べ物はトライできていません。夫が休みの日、娘が学校に行っている間に行って飲んだテーピンだけ。
オープンしたばかりなので、何かと行くたびに変化もありそう。フードレポートはまたそのうちできたらと思います。
LRT Fernvale 駅はこのホーカー以外にも駅直結でセレターモールがあります。センカン、ポンゴル地区はこれから 5年、10年でまだまだ開発されていくので変わっていく様子も楽しみです。LRT に乗って出かけてみて下さいね。
Fernvale Hawker Centre & Market
21 Sengkang West Ave, Singapore 797650
Level 3
LRT Fernvale 駅からすぐ
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