旧正月に食べる縁起物のお菓子とおつまみ

旧正月に食べるものはいろいろありますが、お客様が旧正月の挨拶にいらした時は、シンガポールでは乾きもののお菓子をふるまうことが多いです。縁起物のお菓子、おつまみの一部をご紹介。

 

ナッツ類

 

旧正月時期になると出てくるナッツ類を売るお店。ショッピングモールでも旧正月向けの出店があったり、今年チャイナタウンでも数軒出ていますが、例年とは比較にならないぐらい少ないです。コロナの影響で試食が禁止されていることもあって寂しい感じ。

 

今年のチャイナタウンのナッツ屋さん

 

落花生・ピーナッツ

ピーナッツは中国語で花生。「生」は日本語と同じく、何かが生まれる、生み出す意味があります。また殻に実が 2つ入っていることで子孫繁栄の意味があり縁起物とされます。最近はピーナッツの種類も豊富で、塩、ガーリック、バターの他甘い味付けされている物などたくさんの種類があります。

 

ピスタチオ

ピスタチオは中国語で開心果。開心は嬉しい、喜び、happy の意味で、開心果という名前そのものがハッピー。ピスタチオの実を食べることで嬉しさ、喜びを満たす縁起のある食べ物です。

 

■ かぼちゃの種

かぼちゃの種 (中国語は瓜子) は、殻を開くと中に実が入っていることからピーナッツ同様、子孫繁栄の意味があり縁起物とされています。

 

ナッツ類を食べるのって、ささやかな幸せを感じませんか。旧正月に限らず、他愛もないお喋りをしながら、殻をむく作業が楽しかったり。お母さんが殻をむいてくれるのが嬉しかったりしますよね。

 

年糕

 

年糕 ネンガオ はお餅。お餅と言っても日本の白いお餅のイメージとはずいぶん違い、ブラウンシュガーを使って作るため色はこげ茶色です。もち米粉、水、パームシュガーやブラウンシュガー (マレーシアやシンガポールではグラメラカを使ったり) からどろっとした、とろみのある生地をつくり、伝統的なネンガオはバナナリーフで作った丸型に流し込んで蒸して作ります。

 

年はその年を意味し、糕 ガオは 「高」と同じ発音であることから、年々少しずつ高くなるように、高いところへ行けるようにの意味がありお正月の縁起物。神様にお供えしてから食べることが多いです。

 

 

ネンガオ、そんなに美味しい食べ物ではないのですが、手作りして売っているお店のネンガオは美味しく、月餅でも有名なチャイナタウンの大中国では毎年手作りのネンガオが有名です。

 

まだ柔らかいうちは、粘り気が強く、包丁にくっついてしまって包丁では切れないので、糸を使って切ります。ほどよく硬くなってから食べる方が美味しいです。卵黄につけてフライパンに薄く油をしいて焼いて食べます。数少ないですが、フライドネンガオはホーカーで売っているお店もあり、揚げバナナ (ピサンゴレン) や揚げタピオカなどのスナックを売っているお店にあります。

 

八宝盒 Eight Treasure Box

 

苦い一年ではなく、甘い一年になるように、8種類の砂糖漬けのお菓子詰め合わせたもの。砂糖漬けした蓮の実、冬瓜、金柑、にんじん、生姜、蓮根、ココナッツ、キゥイなど全部砂糖漬けの甘いお菓子で、ドライフルーツに砂糖をまぶした感じです。伝統的な八宝盒はすべて砂糖漬けのお菓子を用意するのですが、シンガポールでは 特定の8種類ではなく、甘いものを思い思いに盛り合わせます。個装のチョコレートや飴を混ぜたり。先に書いたナッツ類を混ぜたり、家庭によってそれぞれ。

 

スーパーやベーカリーショップで買えるお菓子の方が一般的になりつつあり、近年、旧正月に八宝盒を出すご家庭はほとんど見なくなりました。

 

写真がなくイメージお借りしました

 

毎年チャイナタウンでは砂糖漬けのお菓子の露店がたくさん出るのですが (量り売りで買います) 今年はこれしか見つけられませんでした。

 

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他にもおなじみのパイナップルタルトを始め、たくさんのお菓子をこの時期あちこちで見かけますが、気候が暑いため、傷まず、日持ちのする乾き物が多いのもシンガポールの特徴です。

 

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イラスト提供 Instagram @singapolah

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