シンガポール人ているんですか?

最近とある方から、おもしろいことを聞かれ (言われ) ました。

 

「えっ、シンガポール人ているんですか?」

 

同じようなことは、過去にも何度か言われたことがあり、シンガポール人についてある意味誤解されている方が少なからずいらっしゃることを感じる経験をしたことがあります。

 

いちばん驚いたのは、今でも忘れないもう10年以上前、会社の上司の奥様にお会いした時。日系企業で働いていた当時、上司も奥様も日本人の方。初めましてとご挨拶し、名前を言ってから、話の流れで夫がシンガポール人なんです、と話しました。

 

すると 「えっ、ご主人シンガポール人なんですか? 純粋な?」と聞かれてこちらがびっくり。

Chinese Singaporean とかでない、ほんとうに純粋な Singaporean という人がいるのだと思ったのでしょうね…。

 

どうやってお返事したらよいか、しばし言葉に詰まっていると、上司が「シンガポール人いるに決まってるやんか~」とフォローを入れてくれて、そのことには深く触れずに次の話題に移ったことをよく覚えています。

 

言われた私としては 「純粋なシンガポール人ってどういう意味?」ハテナ、ハテナ、ハテナ…(・・? ? といった感じなのですが「純粋なシンガポール人なんですか?」「シンガポール人っているんですか?」という疑問。分からなくもないです。

 

シンガポールは移民が集まってできた国なので、もともとシンガポール人という人種は存在しなく、国ができたことによって Singaporean シンガポール人 という言葉ができたものですが、シンガポール人は確実に存在します。歴史は浅いですけれどね。

 

今のシンガポール人は華人、インド人、マレー人、その他の人種に限らず Singaporean というアイデンティティを強く持っていますが、おもしろいことに夫に race (人種) は何? と聞くと即答で Chinese と返ってきます。

 

移民文化に慣れていない日本人にとって、Chinese Singaporean という言葉から、Chinese と Singaporean の意味を混同してしまい「シンガポール人っているんですか?」という疑問になってしまうのでしょうけれど、華人シンガポール人だと、同じ中国人でも、中国の中国人とは違う、僕たち私たちはシンガポール人、というアイデンティティを持っている人が多いです。インド系シンガポール人、マレー系シンガポール人も同じく。

 

街など外にいる時に、日本語が聞こえてくると、日本人だと分かったり、日本人は日本人独特の仕草や服装、持っている物の特徴があって、日本人が日本人を見分けるのが素早いのと同じで、それはシンガポール人も同じ。華人シンガポール人は、同じチャイニーズでも、シンガポール人かシンガポール人でないかを素早く察知して見分けます。

 

日本人には同じに見える中華系の人でも、外見だけではなかなか分からないのですが、いちばんよく分かるのは言葉が違うこと。同じ中国語でも中国の方はイントネーションに大きな違いがあるので、シンガポール人かそうでないか分かります。レストラン、ホーカーなど飲食店では (シンガポール人ではない) 中国の方が多くお仕事されているので、オーダーを聞かれるぐらいの一言二言でもほぼ分かります。また華人シンガポール人の場合、シンガポール独特のアクセントや福建語、潮州語などが混ざっているかも判断になります。

 

シンガポールの人口は ざっくりシンガポール人6割、外国人4割なので、街などお店やレストランで接する人の多くは外国人であることが多いです。外国人の方に ” Where are you from ? ” どちらのご出身ですか? と聞くお決まりのフレーズがありますが、シンガポールでは多様な背景を持っている人が多く” Where are you originally from ? ” という聞き方を知っていると便利だと感じることがたまにあります。

 

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イラスト提供 Instagram @singapolah

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