シンガポールで食べるものに困っている方がいるという事実。シンガポール人の中でもそんなことは無縁の人が多いのですが、外国人にとっては更に無縁で知られざる現実、ほぼ触れることのない世界のことでしょう。
社会が成熟すると、多くの人は自分のことで精一杯で、弱者がいても見て見ぬふりするのはシンガポールでも同じなのですが、シンガポールでは総じて困っている人には手を差し伸べる傾向が強いです。いちばん解りやすいのは MRT、バスでお年寄り、妊婦さん、小さいお子さんなどに積極的に席を譲る人が多いこと。街中でもちょっとしたことで助けてくれる人が多いです。
困っている人がいたら助けるかどうか。私は文化的な側面が高いと考えていて、助け合いの心、助け合いの文化があるかどうかが大きいと感じます。もちろん究極のところでは文化を越えた個人レベルでどうしたいか、なのですが。
シンガポールでは助け合いの心を Kampong Spirit と表現することが多く、昔ながらのご近所さん同士で助け合うこと、助け合う社会をつくりましょうと呼びかける時などに Kampong Spirit の言葉がよく使われます。
シンガポールでは大小さまざまなチャリティー団体、ボランティア組織、グループがありますが、中でもよく知られている The Food Bank Singapore は企業や各組織と連携をとって恵まれない方々に食べ物を提供しています。
Food Bank は個人から不要な保存食品などを気軽に寄付できるように、シンガポール各地のショッピングモールに寄付できるボックスを設置しています。見かけたことがあるでしょうか? 先日そのボックスがクリスマス仕様になっているのに気が付きました。このシステムなら誰でも気軽に寄付することができます。
■ Donation Box 設置場所リスト
ショッピングモールを中心にシンガポール各地に設置されていますのでお近くの場所をご確認ください。
<寄付に適している物は保存食全般>
ドライタイプの麺類、インスタント食品、お米、缶詰、瓶詰 (ジャムなどもOK)、お菓子類、調味料 (塩、砂糖、ソース類、調理油など) 、飲み物 (コーヒーなどパウダータイプ、ペットボトル飲料) など。
買ったけれど使わなかった物、オンラインで間違えて買ってしまった物、買ってみたけれどイメージが違った物など。賞味期限が近くてもOK。もちろん使いかけではなく未開封の物で。冷蔵庫やストレージスペースのお掃除をする時期でもありますので、そのまま捨ててしまう前に使えるものがあれば持って行ってみて下さい。
Food Bank では恵まれないご家庭など特定の方向けにカードを発行し、自動販売機で食品を提供できるシステムを導入。今月ローンチされたばかりで、それに先駆けて 10月にはハリマ大統領が Food Bank を訪問、視察しています。4台からスタートして今年中に20台設置を予定しているそうです。
The Food Bank Singapore による facebook 記事
来年はこちらの Food Bank でご希望の方にボランティア活動をして頂く企画を計画しています。社会問題に触れたり、現地について深く知りたければ情報を見るよりも体験するのがいちばん理解が早いからです。なぜ私がこうした活動をしたいのかは、社会に恩返しをしたいからが一番の理由ですが改めて記事にしていきます。
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イラスト提供 Instagram @singapolah