1947年創業 康元 KHONG GUAN
KHONG GUAN と言えばシンガポール生まれのお菓子、歴史あるヘリテイジブランドでシンガポールのビスケットメーカーです。
40代以上ぐらいのシンガポール人の方だと、多くの人は小さい頃によく食べたお菓子で、KHONG GUAN ビスケットにはいろいろな想い出を持っているのですが、若い世代 (30代前半以下ぐらいでしょうか…) のシンガポール人には、もしかしたら古くさいお菓子と、あまり好まれないのかもしれません。
1930年代 厦門 アモイ から移住してきた華人兄弟 2人によって創業されたビスケット工場。現在シンガポールの製造工場は Boon Lay にありますが、初代 KHONG GUAN 工場跡が Tai Seng 駅に近い Mactaggart Road にあり、ここは2005年 保存建築物として登録されています。
直角三角形のような形をした土地に建っているため、建物も三角形のような個性的なビル。
地図で見ると三叉路に挟まれて、三角形の土地に合うように建っているのが分かります。
創業当時から個性的なビルはこのエリアのランドマーク的存在となり、1階では工場でできたビスケットを販売する売店があり、買いに来る地域の人々で賑わっていました。
Mactaggart Rd に面したビルの壁には、今は使われなくなった 2つの入口が保存目的で残されています。
1つは積荷など運搬用の出入口で歴史を物語りそうなぶ厚い鉄扉。
もう1つはレトロ調の鉄製グリルドアで、1952-1970年 創業者のご家族が上階に住んでいた時、私用口として使われていました。
この KHONG GUAN 工場跡地ビルは、現在 Alchemist カフェ。支店がタンジョンパガー、ラッフルズプレイス、オーチャードと3店ありますが、なんと言ってもこの工場跡地がおすすめ。コーヒー数種類とクロワッサン、デニッシュが少しとシンプルなメニューのみですが、大きな窓と高い天井が落ち着く空間。コーヒーロースターでもあり、お店の奥にはたくさんのコーヒー豆の袋やローストマシンも見えます。
そして ここの KHONG GUAN ビルの象徴と言えば、入口の赤い星印。カフェが開いている時は見えず、お店が閉まっていて、頑丈な鉄扉が閉まっている時だけ赤い星が揃います。(お店がオープンしている時には内側から星が半分ずつ見えます!)
面倒ですが、お店が開いている時にも、閉まっている時にも立ち寄ってみたい素敵なカフェです。
Alchemist
2 Mactaggart Road
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イラスト提供 Instagram @singapolah