コロナ禍を背景に行われた 2020年ナショナルデーパレード。シンガポール史上初のパレードメイン会場に観客はなく小規模開催ながらも、朝の部、夜の部の2部構成、キーとなるイベントを各地域で分散開催。自宅から楽しめるプログラムをメインに構成し、それぞれがリモート参加しつつも国民が一体となれる内容に工夫されており、例年とは違う形でも心に残る温かいナショナルデーパレードでした。
皆さまもそれぞれに楽しく過ごされたことと思います。このような形での開催は最初で最後と願いたい(!)ナショナルデー、ダイジェスト版として記録します。
【リー首相から今年のナショナルデーに向けたメッセージで始まり】
いつもと変わらないリー首相による力強いメッセージ。国民への励ましの言葉、コロナの最前線で働く方々への感謝の言葉、ナショナルデーはただのお祝いではなく、国民はシンガポールに対するコミットメントを再確認し、特に今年のコロナ禍では更なる一致団結をする機会であるといった内容のスピーチ、今回も印象的でした。
【パラシュート降下、戦闘機飛行儀礼、戦車隊パレード】
パラシュートが Sengkang Hospital へ向かって降下してくるところ
Red Lion(パラシュート降下部隊)隊員の方。
パラシュート降下は陸軍の中でも特定部隊の隊員のみが行う訓練で、その中でも Red Lion の隊員になるには厳しい基準があり選抜された方だけがこのジャンプに臨める栄誉なこと。経験10年以上、パラシュート降下実績 4000~6000回という素晴らしい経験をお持ちの方々です。
医療の最前線で働く方々へ敬意を送ります
戦車や軍用車から手を振ったり、手旗を振ってくれた和やかな雰囲気が印象的でした。彼らの多くは兵役中の隊員さんたちです。
【夜の部 : ショウ】
夜の部。我が家は自宅から楽しみました。ショウではコロナ禍で社会に貢献した方々のストーリーがフューチャーされていました。とてもシンプルな言葉でありながら、困っている人たちのために何かしたいと、自ら行動する方が発する言葉には強い想いを感じるものがあり、どれもぐっとくるストーリーでした。
この方は、子どもたちへ無料で中古のノートパソコンを提供する活動をされた方
サーキットブレーカー中、学校がお休みになり、オンライン授業になりましたが、すぐにパソコンが用意できる家庭ばかりではありません。オンライン授業になったから、それを機会に じゃぁお子さん用に 1つ買い足そうかといった経済的な余裕のあるご家庭ばかりではないのです。
何が嬉しいかと言ったら、パソコンを手渡した時に子供たちが Thank you と言ってくれるのがいちばん嬉しかったと話し、眼に涙が浮かぶシーンは胸が締め付けられました。
自宅のテレビ画面を撮ったものをコラージュにしました
他のストーリーでフューチャーされた方では、3人も知っている方が登場してびっくりしました。そのうちの お1人は 今も他の仲間と一緒にグループチャットで連絡を取っており、グループにいる他のメンバーから テレビ見たよ!! とのメッセージがすぐに入り WhatsApp でのメッセージが次々と飛び交うという、おもしろいこともありました。
【夜の部 : 国民の誓い斉唱、国歌斉唱、ライトアップ、花火】
20:20 サイレン音の後、国民の誓い斉唱と国歌斉唱は家族3人でテレビの前で参加しました。国民の誓いと国歌は例年であってもパレードフィナーレの中で、心に響くハイライトシーンの 1つですが、今年この状況では、深く感じるものがあり途中で声が詰まりそうになりました。
ナショナルデーだけでなく、国民の誓い斉唱、国歌斉唱となると日頃から娘が率先してリードしてくれるのは素晴らしいことです。
その後、テレビの司会者さんが、皆さん窓からバルコニーからライトを照らして下さい! と声がかかると、周りからあっちにもこっちにも白と赤のライトが灯り、あちこちでゆらゆらと揺れているのが見えました。娘と一緒にライトを灯し、まさにその通り 心に光が灯った暖かい気持ちを感じる瞬間でした。ビルの向こうに花火が上がり、ポンポンという音を聞きながら。
今年は特別な開催形式でしたが、だからこそ 人間の暖かさ、優しさ、底力とシンガポール人の一致団結力を感じる素晴らしいナショナルデーパレードでした。皆が楽しめる素晴らしいプログラムを作って下さった多くの方々に感謝。そして無事に終わって何より。ナショナルデーは終わりましたが、8月はナショナルデー月間ですので、もうしばらくお祝いムードの余韻が続きます。
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イラスト提供 Instagram @singapolah