シンガポールの学校は今日から新年度、コロナを機に進化する教育現場

シンガポールの小中学校は 1月が新年度で、今日から新しい学年に進級。 6週間の長期休暇を終えて学校再開。今年はコロナの影響で、初日は小学校 1年生のみが登校となり、他学年の始まりは 1日遅れて明日からになりました。

 

昨年のサーキットブレイカー中はオンライン授業を導入。学校、先生、子どもたちも大きな変化の中で、柔軟に適応する様子には感心しました。

 

中高生は今年後半から月に2回の自宅学習を導入予定

 

教育現場は昨年のコロナ禍での試行錯誤をもとに、今年は更に次の段階へ。シンガポール教育省は 12月末に、今年度後半より中高生について、月2回 の自宅学習を導入すると発表しました。これはコロナであるかどうかに限らず、コロナを機に新たな取り組みとして導入されるもの。中学校、高校では今年中に全ての学校で実施、小学校についてはより若い子どもたちにどのような影響があるかを慎重に見極めるため、5つの小学校で試験的に導入を始めます。

 

Straits Times によるニュース記事はこちら

 

両親が共働きで生徒 1人では在宅学習ができない子どもたちのための通学対応や、経済的に恵まれない生徒への補助制度などにも柔軟に対応していくシステムをつくります。

 

教室ではできないことができる在宅学習のメリット

 

教育だけでなく仕事、プライベート、人とのコミュニケーションがオンラインに移行することが、より加速してノーマルに変わりつつある今。リアルであることの重要性を認識すると同時に、オンラインの可能性が大きいことも分かりました。

 

オンライン授業のメリットは、生徒自身の自主性が高められること。先生はそばで見ていないので、さぼろうと思えばいくらでもさぼれるし、しっかり聴いていないとついていけない状況の中、生徒自身の自主性、積極性が求められます。教室ならば、先生は分からなそうにしている生徒に気づけますが、オンラインでは限界があります。

 

わからない所はわからないと発言できることも大切。オンライン授業で娘がよく Teacher ! Teacher ! と呼びかけて質問をしていたことに感心しました。家で基本 1人で考えて対応することで、教室の授業では触れることのできない部分を伸ばせる可能性があります。その分、自主性を発揮できない生徒との差ができるかもしれませんが、そこから見つかる課題、オンラインで対応できない部分をどう工夫していくかも新たな挑戦。

 

教室、オンラインを掛け合わせることで可能性や選択肢も拡がります。これからますます変化が速い世の中に対応していく人になるために重要な取り組みだと思います。自宅学習導入から始まって、将来的には学校教育でハイブリッド授業と言えるものを実現させていく方向だと思います。

 

教育の先を見据えた取り組み

  

このような取り組みは、子どもたちが社会に出た時、変化に対応できる人になるため。天然資源のないシンガポールでは 『人』こそが最大の資源であるため、政府は教育に力を入れます。昨年の総選挙後に教育大臣が変わり、コロナ対策本部で大活躍の Lawrence 大臣が教育大臣に就任したことにも大きな意味があります。危機の最前線で対応してきた Lawrence 大臣だからこそ、これからの時代にどんなサバイバルスキルが必要なのかを教育現場にも生かしていけるのです。急に大きく変化はできないですし、簡単ではありませんが、今後のシンガポールの教育現場の進化も楽しみです。

 

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イラスト提供 Instagram @singapolah

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