今年のナショナルデーは前例のない開催形式も国民の感情は複雑

先日、今年はナショナルデーパレードも前例のない形での開催となることが発表されました。

 

ナショナルデーパレードは前年の開催が終わったら、翌年の企画をほぼ1年がかりで行っています。年が明けると、3月には動き出し、4月には小規模のリハーサルが始まります。5月には部隊ごとのリハーサルを経て、6月からは会場を使った本格的リハーサル。そして7月は観客を動員したプレビューになります。

 

リハーサル日程は毎年、旧正月後に出てくるのですが、今年はコロナの影響でその日程が全く出てこないまま、3月に今年の NDP は違った形での開催、ただし8月9日に行うことに意味があるため、日程の変更はないとのニュースがあり、ライブ中継といった内容になることは予測されていました。

 

また今年はシンガポール軍発足55周年記念でもあり、アーミーオープンハウス開催が6月に予定されていましたが、それも中止の発表があり、ナショナルデーパレードの縮小開催は必至でした。

 

政府発表によると、軍用ヘリコプターによる国旗飛行儀礼、F-15戦闘機飛行儀礼、パラシュート降下部隊によるパフォーマンスがそれぞれ別の地域で行われ、郊外などの各地区にイベント会場を設置し、地域ごとに祝賀イベントに参加できる形式をとり、全体ではライブ中継を行うといった、ナショナルデーの最も象徴となる内容を盛り込み、工夫されています。

 

今年のテーマとロゴ Together A Stronger Singapore

 

テーマとロゴも今年のコロナ禍を乗り越えていくのにふさわしいテーマとなっており、例年と開催の形は変わるものの、この状況下でできる最高の企画内容です。

 

ところが、国民の反応は意外な方向に。

 

今年はナショナルデーパレードは中止でも良いといった意見、花火は必要ないといった意見もあり。そして議論の的となっているのが、シンガポール国民と永住権の全世帯に配られることになっているファンパック(パレード用のグッズが入ったバッグ)について批判が集中しています。これについては次の記事で触れます。

 

今年ここまで、コロナによるあらゆる困難を国一丸となって乗り越えてきたので、サーキットブレイカー解除から段階的緩和へと順調に移行し、国民のみなさんが改めて一致団結した想いで、ナショナルデーのお祝いを迎えてほしいと心から願っています。

 

画像はナショナルデーオフィシャル facebook ページより

 

 

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