6月23日 再びリー首相からお話しがあるとのアナウンスがありました。
先日、首相を含めた政府首脳陣 6人の方から、コロナ後のシンガポールについて励ましと国民への一致団結を呼びかける言葉があったばかりですので、もしかして総選挙についての発表?と思いつつも、再度サーキットブレイカーで頑張った国民の皆さんへのお礼の言葉? どちらかだろうと思いましたが、総選挙についての発表がありました。
7月10日(金)選挙日で祝日となります。お仕事も学校もお休みとなります。
総選挙を General Election – GE と呼びます。前回 2015年GE は、シンガポール独立50周年記念イヤーで 1年を通してお祝いムードでした。3月にリークアンユー氏が亡くなり、8月に 50周年のナショナルデーで盛大なお祝いがあり、お祝いムードで盛り上がりつつ、リークアンユー氏という偉大なリーダーを失くし、国民がリークアンユー氏なき新たなシンガポールをどう作っていきたいのかを考えた年での総選挙でした。
今年コロナが始まった頃、コロナ禍でも選挙を行うとのニュースが度々あり、ひょっとすると、2015年GEと同じようなシナリオで、ナショナルデー後の8月下旬から9月初旬に GEを持ってくるのでは、と私は予想していましたが、フェーズ2に入ったばかりのこの時期、予想外の超速な展開になりました。
政治的な思惑や意図も大きくありますが、このコロナ禍、感染状況がたった数日で激変することは、これまでに痛いほど体験してきて、いつまたどんな状況に変わるか誰も分からないです。早急に実行に移した形となりました。遅かれ早かれ実施する方向で動いていたので、国民もここまで速い展開になるとは考えていなかったと思いますが、この決定を良い方向へ動かしていくと思います。
今回の総選挙は、コロナ禍で行われる異例の選挙になります。キャンペーン(候補者による演説など選挙活動)は通常であれば集会という形になり、スタジアムや大きな広場を使って行いますが、今年は当然ながらオンラインでのスピーチになります。
シンガポール人は多くの場合、自分の支持政党は決まっていますが、選挙活動中、野党の候補者がどんなことを話しているか、また野次馬的に会場へ行くこともあり、スピーチ内容や会場の雰囲気によっては、心が動いて支持政党が変わることもあったり。また会場の熱気はものすごい迫力で、有名芸能人のコンサート会場のようにもなります。話している内容よりも場の雰囲気が持つエネルギーが強力で、特に与党にとっては脅威とも感じる空気が出来上がります。今年はそのようなリアルの場がないことは、与党にとっては有利、野党にとっては不利となり得ますが、野党候補者がどのぐらいオンラインでアピールできるかが 1つの見どころとなります。初めてなので蓋を開けるまでは分からないです。
今 Straits Times ニュース ウェブサイトを見るとシンガポール国旗の上に × バツマークがついたロゴがよく出ています。シンガポールでは投票時、投票用紙には支持する政党に×マークを入れます。これからキャンペーンに入ると、バツマークをよく見るようになるかもしれませんが、これは投票してねという意味で、ダメとか否定の意味ではありませんので、日本の感覚だとちょっと変な感じがします。
画像は Straits Times ウェブサイトより
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選挙権があるのはシンガポール国民のみですが、総選挙はシンガポールの行方、日々の生活にも大きく影響し、外国人にとっても無関係ではありません。5年に1度なこと、今年はリー首相が首相から引退される予定もあり、リークアンユー氏なき後の更なる新しいシンガポールが誕生する行方を見られることは貴重な体験です。
今年前半 コロナ、コロナの嵐でここまで来ましたが、総選挙当日までのこれから2週間ちょっとの間、一気に選挙一色になっていきます。なんと目まぐるしい 2020年、想い出深く、印象深い1年になっていきそうですね。
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イラスト提供 Instagram @singapolah