今週のニュース。世界で初めてのケース、シンガポール食品局は培養肉の販売を承認しました。
人工培養肉とは
動物の細胞を人工的に培養してつくる肉。動物を殺さなくて良い、食用のため動物を飼育するスペースや飼料のために森林を伐採する必要がなく、動物保護、環境保護に繋がるといった利点がある。クリーンミートとも呼ばれている。
アメリカのフードテック企業 Eat Just が開発している培養肉ですが、食用として安全だとシンガポール食品局によって承認され、食べ物として市場に出ることになるのは世界初のケース。内容だけ見ると、人工の肉、えっ…という印象ですが、食の未来を変える歴史的な第一歩になるのかもしれません。
承認されたチキンナゲットとして使われる予定の培養鶏肉
画像はStraits Times ニュース記事より
シンガポールはこれまで金融、物流、医療、バイオ、情報テクノロジーなどの主要拠点として世界からあらゆる企業を誘致してきましたが、今後新たなフード産業を拡げるシンガポールにとっても挑戦でもあり、世界の中で先駆者として未知の領域に飛び込んでいくのはシンガポールらしくもあります。
シンガポールの食糧自給率は 1割。食糧供給の多くを輸入に頼っており 2030年までに食糧自給率を 3割にアップするのが目標。また今年のコロナ禍、世界の物流がストップしたり、今までのように思うように食糧調達ができない状況になり、食糧の確保について今後どう対応していくか国として改めて課題となりました。そんな側面からもシンガポールにとってはチャレンジしがいのある新たな分野。
培養肉 (日本語にした呼び方から受けるイメージが美味しそうに聞こえないですよね。クリーンミートなら印象がずいぶん違います。ネーミングも課題ですね。) 私自身、食べてみたいかと聞かれたら、うーん…としばらく考えてしまいそうですが、好奇心では食べてみたいです。食の安全や健康面などの心配があれば、食べるか食べないかは消費者が判断し選択すれば良いことです。いつから、どこのレストランで提供されるのかはまだ明らかにされていませんが、シンガポールで製造され提供されます。みなさんは食べてみたいですか?
未来への種まき ~ 2030年までに食糧自給率3割に
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イラスト提供 Instagram @singapolah